基本的な考え方

住友林業グループでは、行動指針の一つとして「多様性を尊重し、自由闊達な企業風土をつくります」を掲げ、社員の雇用・処遇機会均等や多様性の尊重はもちろん、人権に関する国際規範に基づき、女性、子ども、先住民、マイノリティー、社会的弱者を含む、あらゆる人びとの人権を尊重することを「住友林業グループ倫理規範」に定めています。

また、「多様な人財が能力と個性を活かし、いきいきと働くことができる職場環境づくりの推進」をサステナビリティに関する重要課題の一つとして定め、その具体的な戦略・目標である中期経営計画サステナビリティ編において、“多様な発想と働きがいで活力を生む職場づくり”、“若年層育成と高齢者活用による人財の確保”を目標とし、管理部署の年度活動方針や施策に落とし込みマネジメントを行っています。

さらに、採用活動においても応募者の志向や意欲を重視し、学歴や性別などで選考方法を分けることはありません。海外グループ会社では、人種や性別にかかわらず、現地採用を積極的に推進し、優秀な人財の雇用、管理職への登用を行っています。

なお、社員の懲戒、解雇については、コンプライアンス違反などがあった場合には、就業規則にのっとり適切に対処し、不当な解雇ができない仕組みを構築しています。

近年、日本国内では少子高齢化などを背景に人財の確保が経営における大きな課題の一つとなっていますが、当社では、こうした考え方を採用活動においてしっかりと発信するとともに、多様な働き方や女性社員の活躍を支援する制度を拡充することで、次代を担う優秀な人財の確保に努めています。

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推進体制

2013年4月に人事部内の独立組織として創設された「働きかた支援室」では各部署と協力して、女性社員や定年再雇用者、障がいのある社員など、多様な社員の活躍を支援し、ダイバーシティを推進しています。

2018年度には、執行役員兼務取締役及び各本部長で構成され、執行役員社長が委員長を務める、ESG推進委員会を立ち上げ、中期経営計画サステナビリティ編の進捗管理などを行っています。

また、社外取締役の一人が、当社のダイバーシティ及び女性活躍の推進役を担っており、社内の意見交換会における女性社員との対話や、取締役会出席メンバーによるミーティングなどにおいて、女性の活躍推進のみでなく、当社のダイバーシティ推進を牽引しています。

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女性の活躍推進

女性管理職比率
2021年度目標
(単体)
5.5%以上

女性管理職比率
2020年12月31日現在
(単体)
4.8

住友林業グループでは、性別・年齢・国籍・人種・宗教・障がいの有無にかかわらず、意欲を持った社員が活躍できる職場環境を目指しています。中でも女性社員の活躍に向けて、育児制度・教育研修制度などの充実を図ると同時に、それらの活用推進に積極的に取り組んでいます。

2013年度は、「仕事・キャリア」「女性活躍推進」「出産・育児」に対する意識、ニーズを調査し、女性社員の活躍推進、及び育児中の働き方支援の参考とするため、住友林業の全女性社員を対象とした「女性社員意識アンケート」を実施しました。また、改めて当社グループとして女性活躍推進の意義を3つに集約し、2013年12月に、「住友林業グループ女性活躍推進宣言」を社長名でグループ全体に発信。それ以降は、この宣言に掲げた方針のもとに取り組みを進めています。

2014年12月には、女性社員のさらなる活躍を推進するため、住友林業では女性管理職登用に関する数値目標を策定。2020年までに女性管理職比率5%以上を目指すことを社内外に発表し、取り組みを進めてきました。2016年度からは「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき、第1期行動計画(2016年4月1日~2019年3月31日)を策定。2019年度からは第2期行動計画(2019年4月1日~2022年3月31日)を策定し、女性管理職比率の目標数値達成時期を新たに2021年度までとし、「2021年度までに5.5%以上」(2020年12月31日現在、4.8%)と掲げて取り組みを進めています。

2016年度からは、女性社員が管理職として活躍するための成長促進を目的とした「メンター制度」を実施しています。「メンター制度」とは、メンター(先輩社員)がメンティ(後輩社員)と定期的に面談し、メンティの成長を支援するものです。女性の管理職ならびに管理職候補の社員をメンティ、部長クラスの管理職をメンターとし、これまでにのべ27名のメンティがさらなる活躍と自己変革を目指して参加しました。2020年度は、社外のメンタープログラムに、2名の社員を派遣しました。

女性採用・雇用の状況(単体)

2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
女性従業員比率※1(%) 20.4 21.0 21.6 22.0
女性管理職比率※1(%) 3.2 3.7 4.2 4.8
女性新卒採用比率※2(%) 18.0 24.8 26.9 30.2
事業部門の女性管理職比率※1 ※3(%) - - - 3.2
STEM関連女性比率※1 ※4(%) - - - 21.1

※1 女性従業員比率と女性管理職比率は、2017年度から2019年度は各年度の3月31日在籍人員により算出。2020年度は決算期の変更により12月31日在籍人員により算出。
関係会社への出向者を含み、役員・受入出向・交流派遣は含まず

※2 女性新卒採用比率は各年度4月1日入社人数により算出

※3 比率には人事やIT、法務等のサポート機能を担う部門は含まない

※4 STEM: Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)

女性採用・雇用の状況(国内子会社)

2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
女性従業員比率※1(%) 31.6 32.0 32.7 32.4
女性管理職比率※1(%) 4.6 6.0 6.1 7.1
女性新卒採用比率※2(%) 40.2 43.5 45.7 43.4

※1 女性従業員比率と女性管理職比率は、各年度の3月31日在籍人員により算出。2020年度は12⽉31⽇在籍⼈員により算出

※2 女性新卒採用比率は各年度4月1日入社人数により算出

女性目線の開発・営業

2013年3月に発足した「女性目線開発プロジェクト」は、住まう方の目線を大切にした住まいづくりを目指し、本部や全国の支店、グループ会社など、幅広い部門から集まった女性社員で構成されています。これまでの成果としては、空間提案「こまま(comama)」の開発や、半年で全9棟が完売した奈良県生駒郡の分譲住宅「イーストヒルズ勢野(せや)」などがあります。

また、住宅展示場勤務の女性ホームアドバイザーを対象として「女性目線接客ブラッシュアップ研修」を断続的に実施しています。この研修は家の中での悩みや不便さ、こういう家にしたいという夢を女性ならではの目線で会話をして、奥さまなど特に女性のお客様と共感しあうことでセールスプロセスの基本段階である「信頼関係」を築くための具体的なスキルを学ぶことを目的としています。未受講者の在籍数により、2~3年に一度のペースで実施しており、これまでに累計462名が受講しました。

女性社員のモチベーションアップに向けた主な取り組み

住友林業では、女性社員を対象とした様々な研修を行っています。

2019年度の女性営業職研修は、女性営業として働き続けることに対する意欲の源を見つけることを目的に実施しました。女性営業の中で活躍している4年目社員と12年目係長の2名より、女性という枠にとらわれない「一人の営業として」存在意義を見つける秘訣を発表してもらいました。女性営業は、ライフイベントによる離職も多いため多様な働き方が可能となる環境整備が重要ですが、同時に個人の意識を高めていくことも重要であり、営業スキル向上と共に意欲向上のセルフマネジメントができるよう取り組んでいます。

また、住友林業グループ女性現場技術者研修では、社外の女性施工技術者の活躍事例を知り、技術及びモチベーションの向上につなげることを目的として、同業他社や工務店との情報交換及び女性現場管理者の建築現場見学を行っています。

2020年1月には、20〜30代の若手女性社員向けのイベント「Women’s Conference 2020」を実施しました。ロールモデルとなる女性役員や女性管理職の話を聞き、参加者同士がディスカッションすることで、女性社員が長期的に自身のキャリアを考え、切り開いていくための気付きを得ることを目的としています。

また、女性社員のみでなく管理職の意識改革を目的に、「女性部下を持つ管理職研修」を開催し、女性社員のみならず全ての社員が、アンコンシャス・バイアスも含めた性別役割分担意識を払拭し、ダイバーシティ推進への理解を広げる機会としました。

2020年11月~2021年2月には、「Women’s Conference 2020」の参加者の中から、今後のさらなるキャリアアップに対する意識醸成を目的に、社外のメンタープログラムへ2名の社員を派遣しました。

各々の目標を掲げる「Women’s Conference 2020」の参加者たち

各々の目標を掲げる「Women’s Conference 2020」の参加者たち

女性社員のモチベーションアップに向けた主な取り組み

対象者 内容 開催年月 参加者数
営業職 女性営業職定期研修 2020年4月~12月 94名
住宅メーカー合同の「女性住宅営業職交流会」 2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により実施見合わせ
生産職 女性現場技術者定期研修 2020年4月~12月 337名
管理職・管理職候補 メンター制度 2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により実施見合わせ
事務企画職 キャリアアップ研修 2020年4月~12月 115名
事務企画職
技術職
社外メンタープログラム 2020年11月~
2021年2月
2名

多様なキャリア形成のための制度

社員が⾃分⾃⾝のキャリアを考え、⾃ら形成することができるよう、FA制度や公募制度、職群転換制度を設けています。⼀定の条件を満たす社員に対し、担当業務変更の希望をかなえることで、能⼒発揮のチャンスとし、働きがいの向上と組織の活性化を図っています。

また、30歳対象の「キャリア30」研修(希望者)、40歳対象の「キャリア40」研修(全員対象)と、節⽬の年にそれぞれのフェーズに合ったキャリア研修を実施し、キャリア形成を⽀援しています。

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障がい者雇用の推進

ユニバーサルマナー検定の初回社内受検後、認定書を授与される市川社長(当時)

ユニバーサルマナー検定の初回社内受検後、認定書を授与される市川社長(当時)

障がい者雇用率
2020年12月末日時点
(単体※2
2.25

住友林業では、障がい者それぞれの個性と、職場・業務内容とのマッチングを最優先に考え、障がい者雇用を推進しています。2020年12月末日時点の障がい者雇用率は2.25%でした。また、入社後の定着率向上のため、必要に応じて定期面談や電話でのヒアリング、キャリアアドバイスなどを実施しています。

さらに、2018年度からユニバーサルマナー検定※1取得を推進しています。2022年度までに住友林業の全社員が3級を取得する計画で、2020年度は約2,200名が取得しました。障がい者雇用の促進と定着を図るとともに、障がいをお持ちのお客様や取引先への接遇の向上を目指します。

※1 高齢者や障がい者、ベビーカー利用者、外国人など、多様な方々に向き合うためのマインドとアクションを身につけるための検定

※2 当社及び特例子会社スミリンウッドピースと グループ適用会社スミリンビジネスサービスの合算値

障がい者雇用の状況(単体)※1

2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
障がい者雇用率(%) 2.12 2.26※2 2.32※3 2.40※3 2.25※3

※1 2016年度から2019年度は各年度の3月31日時点、2020年度は決算期の変更により12月31日時点で算出

※2 2017年度は、特例子会社スミリンウッドピースを含んで算出

※3 2018年度以降は、特例子会社スミリンウッドピース及びグループ適用会社スミリンビジネスサービスを含んで算出

障がい者雇用の積極的な推進を目指して -スミリンウッドピース設立-

住友林業は2015年7月、障がいのある方により多くの働く機会を提供することを目的に、愛媛県新居浜市に原木シイタケ栽培や、木工製品の製作・加工、印刷などを行うグループ会社を設立しました。2017年3月には新社屋が完成、同年4月には「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づく特例子会社認定を受けました。設立時5名だった障がい者雇用者数も、業務を拡大する中で雇用を推進し、2020年12月時点で11名に増えています。今後もさらなる雇用促進と事業の安定を図っていきます。

スミリンウッドピース社屋外観

スミリンウッドピース社屋外観

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定年再雇用と選択型定年制度の導入

選択型定年制度の導⼊

住友林業は、2020年4⽉より、「選択型定年制度」を導⼊し、定年を65歳到達年度末(⼈事年度末3⽉31⽇)まで延⻑するとともに、本⼈の希望により満60歳の誕⽣⽇の前⽇まで定年を繰り上げることができる制度を導⼊しました。

65歳到達前に定年退職を選択し、出勤⽇数を減らすなど柔軟な働き⽅を希望する場合は、有期雇⽤契約(再雇⽤)によって働き続けることも可能です。

選択型定年制度導⼊前の定年再雇⽤率は、年度によるばらつきがあるものの、平均して80%前後で推移してきましたが、選択型定年制度導⼊初年度である2020年度は60歳到達者のうち91.9%が定年延⻑を選択しており、選択型定年制度の導⼊は、60歳以上の安定雇⽤に結びついています。

定年再雇⽤

2006年度より定年再雇⽤制度を導⼊し、勤続10年以上で特定の資格や経験があること、本⼈に再雇⽤の意思があることなどを条件に、60歳で定年退職した社員を最⻑満65歳到達年度末まで再雇⽤してきました。定年が一律60歳であった2020年4月以前は、毎年60歳到達者の約8割が再雇⽤を希望し、再雇⽤を希望した社員の初年度再雇⽤率は100%を達成してきました。

シニア⼈財バンクセンター

2018年4⽉より「シニア⼈財バンクセンター」制度を設け、会社が必要とし、本⼈に再雇⽤延⻑の意思がある場合、定年再雇用の上限年齢であった満65歳到達年度末以降も70歳まで再雇⽤契約を延⻑することが可能になりました。さらに選択型定年制度が導入された2020年4⽉からは上限年齢を撤廃し、70歳以降の再雇⽤契約も可能になりました。

これまでに47名がシニア⼈財として登録され、2021年1⽉1⽇現在38名が就業中です。

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再雇用希望申告制度

住友林業は、育児や介護など、やむを得ない事由で退職する社員の再雇用ニーズに応えること、優秀な人財を確保することなどを目的に、2008年度から「再雇用希望申告制度」を運用しています。これは社員が自己の都合により退職する際、勤続3年以上などの一定の申告可能要件を満たしていれば、将来における会社への再雇用を希望することができる制度で、2020年12月末までに266名の社員が申請を受理されています。

退職事由が解消され、再雇用の申し出があった場合には、会社が雇用の必要性や本人の能力を勘案し、再雇用の選考を行います。また、退職から3年未満で再雇用となった際には、退職時の職能等級を引き継ぐことができます。

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非正規雇用社員の正社員登用

近年、雇用形態による格差問題と関連して派遣制度の規制が強化される傾向にあります。そこで住友林業では、有能な社員を登用するため人事制度を見直し、2011年4月に派遣社員を「有期雇用社員(呼称:パートナー社員)」としての直接雇用へと転換しました。さらにパートナー社員から正社員に登用する制度も実施しており、2021年度は17名を正社員として登用しています。

パートナー社員の正社員登用数

2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
19名 12名 14名 12名 17名

※ 各年度4月1日時点

また、障がい者雇用枠で入社した有期雇用社員(呼称:チャレンジド社員)から正社員への登用制度も実施しています。

チャレンジド社員の正社員登用数

2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
1名 0名 2名 1名 0名

※ 各年度4月1日時点

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企業・IR・CSR情報