まなびの森とは
自然林復元プロジェクト
1996年 台風17号により壊滅的被害を受けた森の様子
2009年 自然林復元の様子
1996年、関東地域南部を襲った台風17号により、富士山麓に広がる国有林が大きな被害を受けました。もとの豊かな森の姿を取り戻すために、私たちは被害を受けた森林のうち約90haを「まなびの森」と名づけ、1998年より自然林復元活動をスタートさせました。
富士山「まなびの森」は、住友林業の設立50周年の記念事業のひとつとして取り組みを始めたプロジェクトです。
100年計画の森林再生
一度壊れてしまった森林を再生するには、数百年かかると言われています。
ボランティアの方々とともに植栽、下草刈り、枝打ちなどの作業を実施し、破壊された森林の再生を目指しています。富士山「まなびの森」では、100年にわたる長期計画のもと、段階的に植林・育林活動を行なっていきます。現在は、育林活動の段階です。
新たな「森づくり」の仲間の輪
「まなびの森」内の自然林の森
富士山「まなびの森」プロジェクト開始から100年後にはボランティア参加者の支えにより、もとの豊かな自然が戻っていることを願っています。そのためには、「森づくり」の仲間の輪を未来へと広げていくことが大切です。
私たちは子供たちを対象にした環境教育活動を積極的に行なっています。
森を育てる5つのキーワード
「まなびの森」では自然林を再生するために、自然に従い、自然の仕組みを活用するという思想、
ナチュールゲメスを含む5つのキーワードで取り組んでいます。
1.ナチュールゲメス (合自然) | : | 自然の力を最大限に利用した、無理のない森林育成 |
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2.バイオダイバーシティ (生物多様性) | : | 生物多様性の確保と、野生動物や野鳥の共存環境の整備 |
3.ユニバーサルデザイン | : | 全ての人に親しんでもらえる安全な森林環境 |
4.ゼロエミッション | : | 太陽光発電装置、バイオトイレの設置など、廃棄物のゼロ化 |
5.リサイクル | : | 旧家などの廃材・古材利用や、雨水の有効利用 |
「まなびの森」の植林
「まなびの森」に植林される苗は、富士山固有の樹種を保つため、富士山麓から採取した種子から育苗したものを使っています。
種ごとの植え方は、ひとつの樹種を群状に10~20本をまとめ植えする「群状植栽施業」を導入しています。
鹿などによる樹木の食害対策と、野生動物との共存、森林保護のため、植林された苗はヘキサチューブで保護されます。森を元の自然のままの姿に蘇らせるため、自然の再生力を利用した植林を行い、地こしらえや、下刈りなどの人の手は、なるべく控えめにしています。
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イロハ カエデ
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キハダ
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ケヤキ
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ヒノキ
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ヒメシャラ
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フジザクラ
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ブナ
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ホオノキ
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ミズキ
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ミズナラ
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ヤマボウシ