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STORY vol.2
未来への想いが詰まった木造校舎。

木と人の、ぬくもりを生徒たちへ。

宮城県東松島市立宮野森小学校
校長 相澤日出夫様

宮城県東松島市立宮野森小学校<br />
校長 相澤日出夫様

「生徒たちにどんなふうに成長してほしいか、大人たちが本気で考えた校舎です」
相澤校長先生は、この言葉に想いを込めるようにおっしゃいました。宮野森小学校は、東日本大震災の被害を受けた野蒜小学校と宮戸小学校が統合されてできた“森の学校”です。
校舎・屋内運動場ともに木造の小学校は宮城県初で、東北材を中心にして約5,000本の無垢材を使用しています。東松島の豊かな自然と地域の人々、そして学校に関わる全ての人々の想いが集まった新しい故郷のような存在になりました。
木造の校舎は、視覚、嗅覚、触感など生徒たちの五感を刺激し続け、豊かな心を育てます。
「木のぬくもりを感じる場所は、人のぬくもりも感じることができます。木の香りに包まれ、無意識のうちに無垢材に触れながら、生徒たちがお互いをやさしく思いやる関係が育になってほしい。
そのためにも、私たち教員は、木造校舎という環境を活かしながら、生徒たちが大切なことを学び、考えるように導いていきたい、そう思っています」

子どもたちの心にいつまでも残る校舎。

保護者 伊藤礼子様

保護者 伊藤礼子様

「この校舎が完成する前。うちの子は、今までの学校(仮設校舎)が自分たちの学校だから、新しい校舎なんていらないと言っていたんです。でも、この学校が出来てみたら毎日“早く学校に行きたい”とガラッと変わったんです。
親は、子どもと違って校舎に入る時が限られていますが、その限られた時間でも、自然との一体感や、鉄筋コンクリートの校舎にはない空気の流れを感じることができます」
伊藤様は、一つひとつの教室に屋根があり、家のように設計されている点も魅力的だとおっしゃいます。
「子どもたちの関係は、生徒同士というより、学年を越えた家族ですね。いっしょに勉強して、遊んで、ケンカしたりして、校舎に少し傷をつけてしまっても、それがひとつの思い出になる。校舎の味わいになる。
卒業して、大人になって、この校舎に帰ってきた時にその傷を見つけたら、きっと当時のことを思い出しますよね。子どもたちの心にいつまでも残る校舎になるのではないでしょうか」


※取材 2018年2月