基本的な考え方

近年、地震や津波、台風による大規模自然災害が増加し、経済へ甚大な被害をもたらすとともに、それにより、社会及び私たちの生活を脅かす事態も発生しています。

住友林業は、安心・安全な住宅の提供を通じて、多くの人々の命や暮らしを守ることに貢献したいと考えています。

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気候変動に適応した社内体制づくり

防災対策室の設置

震災や気候変動に伴い増加する風水害に備え、住宅・建築事業本部では「災害対策要綱」を整備し、住宅を引き渡したお客様などへの対策と行動指針を定め、迅速かつ的確な災害対策を講じるようにしています。その一つとして、平時より、有事に備えた防災対策の実施を各支店・各社に対して指示し、有事が起った際は当該部門・関係会社を指揮し、災害による被害を最小限に抑えるべく、2020年4月付けで「防災対策室」を新設しました。

初年度の活動として、2020年7月豪雨災害における熊本県での被害調査、及び被害を受けた拠点でお客様への初動対応支援を行いました。また、これまでの災害対策備蓄品の見直しとして、被災地での応急対応において、必要性が高く、効果的なものを配備しました。

IoT活用による災害復旧支援サービスの開発

「状況把握に時間がかかる」という災害時の課題

日本は地震が多い国ですが、近年では気候変動による自然災害の激甚化に伴い集中豪雨や台風などによる被害も多発しています。日本における自然災害による被害額は1991年から2018年の合計で4,466.3億ドルに達しています

大きな災害ほど復旧に時間がかかるのはもちろん、被災状況の把握も長期化する傾向にあります。2016年4月に発生した熊本地震では、二次災害を防ぐために行政が行う建物の応急危険度判定だけでも、完了までに約1.5ヵ月を要しました。「対応のために必要な情報が得られない、時間がかかる」など被災者の不安の声は強く、復旧を急ぐ上でも大きな課題となっています。

※ ルーバン・カトリック大学疫学研究所災害データベース(EM-DAT)より中小企業庁作成

センシング技術により被災住宅のデータを迅速に収集

住友林業ではこのような課題に対して、被災後の速やかな復旧を促すサービスの開発を進めています。2017年より、当社の解析技術を活かしたIoTサービス、具体的にはセンサーで建物の状況を計測・収集・分析する実証実験に取り組んできました。複数のセンサーを住宅に取り付け、地震の揺れの大きさや浸水状況などをデータとして取得、ネットワークを介して収集し、分析するものです。筑波研究所の膨大な木造住宅耐震実験データ等と組み合わせることで高い精度での分析が可能となります。

関東圏で始まったこの実証実験は、2020年12月までに全国60ヵ所に展開しました。2021年12月期はさらに拡大する予定です。サービス提供に向け判定精度をさらに高めていく他、大量のデータを確実に収集・処理できるよう、インフラの整備に取り組み、災害時にお客様の安心・安全を守るための新たなサービスとして、早期の実用化を目指しています。

写真:住宅の内壁に取り付けられたセンサー

住宅の内壁に取り付けられたセンサー

データ収集のしくみ

被災したお客様と地域の速やかな復旧をサポート

センサー設置により住宅の被害状況を遠隔で確認できれば、被害状況の迅速な把握・報告や復旧工事の手配などお客様に必要な支援が速やかに取れます。これまで担当者が一軒一軒目視で確認していた「時間がかかりすぎる」課題や、大きな災害では「そもそも現地に近づけない」といった課題もクリアされます。

また収集したデータを二次活用することで、多くの人びとの安心につながる新たなサービスを開発することも可能です。例えば、損害保険会社と連携し、保険金の支払いに必要な損害鑑定を迅速化することで、より早い生活再建をサポートできます。

また、お客様や自治体へデータを提供して応急危険度判定などの二次災害の防止に役立ててもらう、さらにはデータの分析結果を基に、耐震性や耐久性を高める技術開発も促進されます。

写真:収集したデータの活用例

収集したデータの活用例

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気候変動に適応した住宅の販売

地震・火災・台風にも強い「住友林業の家」

住友林業の木造住宅は、独自の「ビッグフレーム(BF)構法」が特徴です。これは、一般的な柱の約5倍の太さの主要構造材を強力な金属で固定する構法で、外から強い力が加わっても倒れない高い耐震性を備えています。3階建て住宅の実物大モデルを使用した実験では、東日本大震災クラスの地震や、繰り返し襲ってくる余震にも耐えられることを確認しています。また、防火性においても、「省令準耐火構造の住宅」に標準仕様で対応。火災保険料の水準は鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨造と同等となっています。さらに、2019年に首都圏に大きな被害をもたらした台風15号(最大瞬間風速57.5m/秒)をはるかに上回る、最大瞬間風速88m/秒にも耐えられる高い耐風性能も備えています。

BF構法の住まい

住友林業独自の建物強度を誇る「BF構法」は建物の安全を確保し、充実した備蓄スペースと太陽光発電システム・壁掛型蓄電盤・雨水タンク等の設備により、万一ライフラインが遮断されても復旧までの一定期間生活を続けられる機能を備えています。ネットワークカメラ付きテレビドアホンは、ワイヤレスカメラで室内を確認することができ、災害時に外出先からも自宅の状況が確認できます。また、大きな備蓄スペースは日常生活でも部屋を片付けるのに役立ち、オリジナル造り付け家具は震災時の転倒防止にもなり、室内を調和の取れたすっきりとした空間にすることができます。

災害に強く、日常の快適性も高めた「BF構法の住まい」

災害に強く、日常の快適性も高めた「BF構法の住まい」

「自宅での避難生活」という考え方

大規模な災害では、災害発生時には無事だった一方、避難所生活によるストレスで体調を崩してしまうようなケースが少なくありません。また、電気や水などの生活ライフラインの復旧にも時間がかかります。

そこで重要なのが、自宅を避難場所とする「自宅での避難生活」という考え方です。

住友林業のZEH は、耐震性や耐火性に加え、高い断熱効果も備えています。さらに、太陽光発電システムで発電した電力を蓄電池に溜め、家庭用燃料電池「エネファーム」を使えば、最長8日間継続して発電でき、給湯や床暖房の利用も可能になります。エネファームで溜めたお湯を生活用水として使うこともできるため、ライフラインが寸断されていても安全で安心な「自宅での避難生活」が送れます。

こうしたZEHの特性は、災害時だけに役立つものではなく普段の生活においても、断熱性の高い建物と省エネ性能の高い設備機器により、快適な暮らしを送りながらも、使用エネルギー量を削減してくれます。また、木を使った高断熱な住友林業のZEH は、冬場のヒートショックや起床時の血圧の上昇を抑える効果がある等、住む人の健康も守る住まいです。

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企業・IR・CSR情報