ニュースリリース(2009年)

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2009年10月26日

民間企業初! 住友林業のオフセット・クレジット(J-VER)を販売へ
~ 森林吸収活動型クレジットの第一号案件の取引が成立 ~

住友林業株式会社(社長:矢野龍 本社:東京都千代田区大手町1丁目3番2号)は、環境省が推進するオフセット・クレジット(J-VER)制度における、登録・発行見込みとなっている宮崎県に位置する当社九州社有林の一部である山瀬地区を対象とした「住友林業株式会社社有林管理プロジェクトⅠ」のJ-VERについて、 日経BP社との間で売買について合意しましたので、以下の通りお知らせいたします。
なお、本件は民間企業として発行見込みとなった、森林吸収活動型J-VERに関する日本で初めての取引事例となります。

今回、当社と日経BP社との間におけるJ-VERの取引は、日経BP社が開催する環境をテーマにした一般参加型の会議を対象としており、詳細は以下の通りとなります。

  会議名: 「2009東京国際環境会議」
  開催日: 平成21年10月23日
  場 所: 東京国際フォーラム:東京都千代田区
  対 象: (1)会場運営時に使用する照明・電気機器に関わる消費電力の発電用燃料消費分
4,000Kwh=CO2換算 約2ton
(2)海外から招いた講師の移動に関わる航空機の燃料消費分
約16tonCO2
  取引量: 18tonCO2

当社が発行するJ-VERは、日経BP社のJ-VER登録簿管理口座に移転され、その後、移転した当該J-VERを無効化する手続きを日経BP社にて行います。また、最終的に集計されたCO2排出量は、日経BP社発行誌による同会議の採録誌面などで公表する予定であります。また、今後、平成21年中に日経BP社の主催する会議やイベントについても同様のカーボン・オフセットを継続する予定です。

森林吸収活動型J-VERの取引が成立したことは、日本の森林経営に新たな収益の還流が見込まれることになり、国内山林の活性化、森林整備の促進につながると考えられます。当社においては、引き続きJ-VER制度によるカーボン・オフセットの普及、利用促進に協力してまいります。

1. J-VERによるカーボン・オフセット実施の経緯について
  日経BP社主催の「東京国際環境会議」は、世界の環境リーダーとしての日本に対する期待の高まりを背景に、国内外の有識者、環境リーダーを招き、環境世紀における各国の役割、企業の成長戦略、経営手法について考察する、今年で2回目を迎える国際会議です。
日経BP社では、紙という森林資源を消費する出版事業を展開している自己認識のもと、オフィスでの事務用紙の削減、使用電力の節減といった様々な環境負荷削減に取り組んでおります。会議運営に関しても、環境に配慮しながら行っておりましたが、J-VER制度が創設されたことから、それによるカーボン・オフセットを検討しておりました。
その一方、2009年度林野庁補助事業である「社会的協働による山村再生対策構築事業」に伴い、「山村再生支援センター」が立ち上げられ、同センターの仲立ちにより当社のオフセット・クレジット売買について当社と日経BP社との間で協議を行い、売買が成立したものです。
2. J-VER制度とは
  環境省が地球温暖化対策の一つとして推進する、国内の温室効果ガスの排出削減・吸収量を、自主的なカーボン・オフセット用のクレジットとして認証するオフセット・クレジット(J-VER: Japan Verified Emission Reduction)制度で、平成20年11月に創設されました。創設当初はCO2排出削減プロジェクトのみが対象でしたが、平成21年3月に、林野庁と連携して森林のCO2吸収量を増加させる森林管理プロジェクトが追加されました。森林管理プロジェクトとしては、5件が申請され、当社を含む3件が平成21年7月に登録となっています。
  ※環境省ホームページより
  「我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針)」(平成20年2月環境省)においては、カーボン・オフセットに用いられるクレジットについては、確実な排出削減・吸収がある、同一の排出削減・吸収が複数回用いられていない等の一定の基準を満たしていることを確保する公的な認証制度が必要であるとしています。
これを受け、環境省では、国内におけるプロジェクトにより実現された温室効果ガス排出削減・吸収量をクレジットとして認証する制度(オフセット・クレジット(J-VER)制度)を創設しました。これにより、国内の排出削減対策等への資金還流が起こり、それらの対策が一層促進されることが期待されます。
3. J-VER制度申請の背景と発行クレジットの活用について
  当社は1691年の創業以来、300年以上に渡り山林経営を行っています。その経験において、植林から育林、伐採、木材利用に至るまでの様々なノウハウを蓄積しており、近年は、社有林資源が充実してきたことから、資産増強と共に収益力のさらなる強化に取り組んでおります。今回J-VER制度に申請した目的は、社有林がJ-VERとして登録されることで、当社の行ってきた持続可能な山林経営に対する評価を高め、社有林に新たな価値を付加することを目指したためです。また、日本の山林経営を取り巻く事業環境は依然として厳しい状況にあるため、当社の社有林が同制度に登録されることで、J-VERの活用が山林経営の採算性を向上させるビジネスモデルの一つとなり、国内山林の活性化、森林整備の推進につながることを期待したものです。
4. 登録されたプロジェクト概要について
 
プロジェクト名 住友林業株式会社社有林管理プロジェクトⅠ(宮崎事業区山瀬地区)
プロジェクト実施場所 宮崎県東臼杵郡美郷町(ひがしうすきぐんみさとちょう)
宮崎県東臼杵郡椎葉村(ひがしうすきぐんしいばそん)
プロジェクト種類 持続可能な森林経営促進型プロジェクト
クレジット発行見込み量
(5年間平均)
1,795ton‐CO2
  ※今後は、当社によるCO2吸収量モニタリングを実施した後、検証機関(第3者機関)の審査を経て、クレジット発行量が決まります。
5. 今後のオフセット・クレジット活用について
  環境省、及び林野庁においてはカーボン・オフセットを推進しているようにJ-VER制度を活用したカーボン・オフセットの事例が当面増加するものと考えております。当社についても、引き続き同制度の普及、及び啓蒙活動に取り組み、取引の成立に向けて行動を行なってまいります。

以上
≪お問合せ先≫
住友林業株式会社
コーポレート・コミュニケーション室 松家・大屋
TEL:03-3214-2270
FAX:03-3214-2272

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