GHGプロトコルに基づくスコープ別温室効果ガス排出量

住友林業グループは、2012年度より、国際的に広く⽤いられている温室効果ガス算定基準「GHGプロトコル」に準拠したスコープ別の数値を把握しています。住友林業グループでは、近年の再⽣可能エネルギー需要増加に鑑み、2011年にバイオマス発電事業に参⼊、2020年度までに、稼働を計画している発電所を含め、当社グループは、6ヵ所の発電所に出資し、合計で約251.6MWの発電規模となり、約555,000世帯分の電⼒を供給することになります。また、連結⼦会社である紋別バイオマス発電所は、スムーズな運転とメンテナンスのために補助燃料として⽯炭を利⽤しているため、営業運転開始2016年度から当社グループのスコープ1・2排出量は⼤幅に増加しました。2020年度のスコープ1・2排出量は、2019年度より2.7%減となりました。その主な要因は、排出量の推計方法を見直したことにより海外住宅・不動産事業本部の海外子会社における排出量が減少(8,879t-CO2)したことと、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、海外製造工場の生産量が減少したことなどです。事業別でみると、国内⼯場・発電事業が60.1%、海外⼯場が27.7%を占めています。

また、スコープ3については、2013年度に算定を始め、2015年度と2017年度に算定対象を大きく広げました。その中でも特にカテゴリー11「販売した戸建住宅の居住時の排出」の与えるインパクトが大きいことを認識しており、住宅・建築事業では2020年度のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)普及、居住時のCO2排出量の削減を図っています。

今後も、SBTによる目標達成に向け、一層の温室効果ガスの削減に努めていきます。

※ GHGプロトコルでは、以下の分類で温室効果ガス排出量を開示することを求める
スコープ1:自社での燃料使用などによる温室効果ガスの直接排出。 例)社有車のガソリン使用に伴う排出量
スコープ2:購入した電力・熱による温室効果ガスの間接排出。 例)オフィスの電力使用に伴う排出量
スコープ3:サプライチェーンの温室効果ガス排出量。 例)販売した製品の使用時の排出量

スコープ1・2排出量の推移第三者保証マーク

スコープ1・2排出量の推移

※1 発電事業(紋別バイオマス発電、八戸バイオマス発電)の数値を除く

※2 2020年度の総排出量の集計期間は2020年1月~12月、過年度の排出量の集計期間は各年4月から翌年3月

スコープ1・2の事業別内訳(2020年度)

スコープ1・2の事業別内訳(2020年度)

スコープ3のカテゴリー別排出量第三者保証マーク

スコープ3のカテゴリ別排出量

スコープ3のカテゴリー別排出量(3ヵ年)

(万t-CO2e)

カテゴリー 当社算定対象 2018年度 2019年度 2020年度※2

1 購入した製品・サービス※1

自社が購入した製品・サービスの上流の排出 262.5 171.6 173.1

2 資本財※3

購入した設備等の上流の排出 2.7 3.5 4.0

3 スコープ1・2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動

購入した燃料・電力・熱・水の上流の排出 2.0 2.9 3.3

4 輸送、配送(上流)

① 購入した製品・サービスのサプライヤーから自社への物流に伴う排出及び、自社が費用負担している①以外の物流サービスに伴う排出 43.3 44.5 41.0

5 事業から出る廃棄物

廃棄物の処理とその輸送時の排出 0.8 0.7 0.6

6 出張

従業員の出張(交通機関での移動・宿泊)に伴う排出 0.2 0.3 0.3

7 雇用者の通勤

従業員の通勤に伴う排出 0.5 0.5 0.6

8 リース資産(上流)

(上流のリース資産(オフィスビル、重機、車両、設備等)の使用時の排出はスコープ1及び2に計上) - - -

9 輸送、配送(下流)

販売した製品の輸送時の排出 10.7 10.3 9.9

10 販売した製品の加工

販売した原木の合板への加工時及び販売した製材品のプレカット加工時の排出 5.4 4.3 4.1

11 販売した製品の使用

販売した戸建住宅の居住時の排出 638.4 643.7 658.0

12 販売した製品の廃棄

販売した戸建住宅の解体・廃棄時の排出 4.8 5.0 5.5

13 リース資産(下流)

(リース先は住友林業グループ内のみであり、当社グループのスコープ1及び2に計上) - - -

14 フランチャイズ

(対象外) - - -

15 投資

投資先の排出(当社持株比率分) 11.7 11.4 11.5

※1 2019年度より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)を適用したため、スコープ3のカテゴリー1の算定⽅法を⾒直し(2019年度の値については遡及修正)

※2 2020年度の総排出量の集計期間は2020年1月~12月、過年度の排出量の集計期間は各年4月から翌年3月

※3 資本財調達⾦額の範囲を見直し、2018年度に遡って排出量を修正した

2020年度企業活動に伴う温室効果ガスの総排出第三者保証マーク

2020年度企業活動に伴う温室効果ガスの総排出

※ 2020年度の総排出量の集計期間は2020年1月~12月

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温室効果ガス排出量の削減

各事業所での低燃費車の導入を推進

国内グループ会社の全事業所では、2019年度よりガソリン車の標準設定を廃止し、低燃費車の導入を進めています。2020年に導入した社有車428台のうち、379台を低燃費車としました(低燃費車の導入比率88.5%)。併せて、業務上車両を運転する社員を対象にJAF(一般社団法人 日本自動車連盟)が主催するエコトレーニングへの参加を促しています。

また、電力使用量の削減にも取り組んでいます。住宅・建築事業本部では、オフィスをフリーアドレス化して効率的に利用することで、電力使用量を削減しているほか、展示場などへの太陽光発電システムやLED照明の導入を進めています。

今後も、長時間労働の削減などを実施して社員の意識向上を図るなど、温室効果ガス排出量の削減を進めていきます。

輸送に伴う温室効果ガス排出量の削減

改正省エネ法では貨物の輸送に関して、荷主※1は「エネルギー消費原単位を中長期的にみて年平均1%以上低減する」ことが求められています。住友林業と住友林業クレスト、住友林業フォレストサービスは国への報告が義務付けられている「特定荷主(年間の貨物輸送量が3,000万トンキロ※2以上)」に該当しています。そのため、住友林業は輸送に伴うエネルギー消費原単位※3を前年度比1%以上削減するように年度単位で目標設定しています。また、住友林業クレスト、住友林業フォレストサービスでも前年度比でエネルギー消費原単位を減らすように目標設定しています。

2019年度の住友林業のエネルギー消費原単位は前年度比で99.7%、住友林業クレストは98.9%でした。住友林業フォレストサービスは2019年度から集計を開始しました。

今後はさらに、積載効率向上や陸送から海上輸送へのモーダルシフト、建築資材の配送の帰り便を利用した廃棄物輸送など、輸送業者と協力してCO2排出量削減に取り組んでいきます。

※1 省エネ法上の「荷主」とは、自らの事業に伴う貨物を継続して輸送業者に輸送させる者のこと

※2 貨物輸送量(トンキロ)=貨物重量(トン)×輸送距離(km)

※3 住友林業、住友林業フォレストサービスは取扱量、住友林業クレストは売上高による原単位で実績を管理

輸送に伴うエネルギー使用量・排出量・エネルギー消費原単位(2019年度実績)

エネルギー使用量(原油換算) CO2排出量 エネルギー消費原単位
住友林業 1,988kL 5,305t-CO2 0.00174kL/m³
(前年度比99.7%)
住友林業クレスト 1,896kL 5,035t-CO2 0.0000572kL/千円
(前年度比98.9%)
住友林業フォレストサービス 1,340kL 3,587t-CO2 0.000613kL/m³
※2019年度から集計開始

効率的な配送システムの構築

住友林業は、複数メーカーから集める「住友林業の家」の資材を、全国約30ヵ所にある中継センターに集め、混載して配送するシステムにより、輸送過程で排出されるCO2排出量の削減を図っています。

物流事業のホームエコ・ロジスティクスでは、住友林業グループの住宅事業を中心に物流業務を受託し、資材メーカーや住宅メーカー、ビルダー、建材流通店に対しても積極的に効率的な物流業務の提案を行っており、2020年12月現在、住友林業グループを除く物流業務の受託先は60社を超えています。また、倉庫内作業の効率化・在庫管理の合理化提案を主眼としたコンサルティング業務も実施しており、2020年度はコロナ禍で新規受託はありませんでしたが、前年からの継続案件として2社の建材納材店について業務を実施しました。

今後は住宅着工棟数減少による荷量不足が予想されるため、複数の企業による共同配送にも積極的に取り組んでいきます。

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