自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
4月を迎えると森はいろいろな花で彩られるようになります。早春の妖精とも称される草花が多く、コガネネコノメソウ、ユリワサビ、ヤマエンゴサク、フデリンドウなどが次々とかわいらしく咲いています。
そんな中、葉のない寄生植物のヤマウツボが花をつけています。地面からむっくりと薄紫色の太い茎にたくさんの小さな花がついている姿はなんとも不思議なようすです。
3月初めに芽吹いたバイケイソウは元気にスクスクと育ち、まだ樹々が芽吹く前の明るい林床を独占しています。
4月第一週が過ぎる頃にマメザクラが開花し、10日間ほどで満開を迎えました。毎年、かわいらしく咲くマメザクラに魅了されます。
今年の4月は、雨が多く寒暖差の大きい天候が続きました。そのせいか、樹々の芽吹きが例年より少し早いように感じます。イタヤカエデの新芽は芽吹いてから数日は小さな"蛙手"のようですが、あっという間に展葉し立派な若葉へと育ちます。
4月終わりになると雨水の溜まった溝でモリアオガエルが恋の相手を求めてケロロッ、ケロロッと可愛らしく啼いています。
春から初夏へと季節は足早に進んでいきます。
-
早春の草花の一つ、コガネネコノメソウ
-
バイケイソウがスクスクと育ってます
-
雨上がりのコケの朔(胞子ができる部分)に水滴が残っていてなんとも美しいです
-
ユリワサビが満開に
-
バッコヤナギ(別名、ヤマネコヤナギ)の花
-
マメザクラが数輪やっと開花
-
10日後にはマメザクラが満開に
-
ヤマエンゴサクの花
-
早春の草花トリオのシンガリはフデリンドウ
-
ヤマウツボは寄生植物なので無葉です
-
イタヤカエデの若葉、カエデは“蛙手”
-
ミヤマハコベの花、一見花びらが10枚あるように見えるが、実は切れ込み深いハート形の 花びらが5枚
2月末から比較的暖かな日が続いていました。そのため、3月5日には早くもバイケイソウが新芽を芽吹きました。ほかにオニシバリも目立たない花を開花させましたが、地表に花を咲かせる草本はまだ姿を見せません。ミツマタの蕾もまだ固いです。
3月中旬、朝出勤するとフォレストアークが白く雪化粧していました。でも、いつもと少し様子が違います。樹々の上にほとんど積もっていないからでした。地表には5~6㎝積もっていますが、よく見ると降ったのは2~3㎜の丸い霰(あられ)でした。霰は降っても樹々の上に留まらず、そのままコロコロと転がっていくということを初めて知りました。
積もった霰が融けたころ、ミツマタが開花して辺りを甘い薫りに包んでいました。
フォレストアーク近くの水場にヒレンジャク(緋連雀)の群れが訪れたのがセンサーカメラに写っていました。北東アジアやシベリアなどで繁殖し、冬に日本などにやって来る冬鳥ですが、毎年見られるものではないそうです。1月、2月の鳥獣生息調査でもここ数年は記録がありません。12枚ある尾羽の先端が赤いのが名前の由来となっています。姿かたちが似ているキレンジャク(黄連雀、こちらは尾羽の先端などが黄色)と共に平安時代から連雀の名前で知られていた鳥だそうです。
今年は例年より少し早く、3月9日に企画懇談会を開催しました。今年も、昨年の活動・調査報告と今年の活動計画の発表に活発なご意見をステークホルダーの皆さまからいただきました。今年も安全・安心をモットーに円滑に活動をつづけていきたいと考えております。
-
2月末からの暖かさに誘われ新芽をもたげたバイケイソウ
-
3月12日に再びフォレストアークは真っ白に、ただ今回は…
-
雪ではなく、霰(あられ)でした
-
木の幹に生えているコケの上に降り積もった霰
-
青空をバックに開花したミツマタの花
-
水場に群れるヒレンジャク7羽、これは3月初めのデータ回収時の写真(2月15日撮影)
-
企画懇談会で植生調査について発表されている東京農工大 吉川准教授
年明けからの2ヶ月は本当にあっという間です。その速さを昔から「1月は往ぬる(いぬる)、2月は逃げる、3月は去る」と言われています。まさにその言葉どおり実感しています。
この冬は特に2月になって雪が何回も降り積もりました。15㎝ほど積もった雪が融けないうちに、その上に更に積もったり、と。
こうして、雪原ができるとその上に普段見ることがないたくさんの動物の痕跡が残されます。シカをはじめ、タヌキやテンなどの痕跡が多いです。例えば、シカは群れで行進している様子が想像できる痕跡になっています。中でも、とても愛らしい小さな足跡が残されています。それは、リスの足跡です。前にある少し大きなのが後ろ足、その後方にある小さいのが前足です。一見、前・後ろが逆に思えますが、間違いではありません。両足をそろえて前足を雪原の地面に突き、カエル飛びの要領で後ろ足を引き寄せるようにして進んでいった結果です。
キハダの根元がシカにかじられて鮮やかな黄色が白い地面に映えます。キハダの木部には強い苦みがあり、漢方薬の胃腸薬(漢方の呼び名は黄檗)になることは有名で、「百草丸」や「ワカ末錠」にも入っています。シカもその薬効にありつこうとかじっているわけではないのでしょうが、その食痕の多さから判断するとキハダは大好物のようです。
富士山の麓、富士宮の街中では梅が咲き始め、ジンチョウゲの薫りも漂い始めましたが、
「まなびの森」で花が咲くのはもう少し先です。季節は着々と春に向かっています。
-
西臼塚駐車場から見た雪化粧の富士山
-
真っ白に雪化粧したフォレストアーク
-
巨木シナノキ「主の樹」が雪原で堂々と
-
巨木ブナ「千手観音」もその姿を雪原で誇っています
-
キハダの根がシカに齧られて真っ黄色に 雪も少し黄色に染まっています
-
雪の上の動物痕跡① シカの群れの行進
-
雪の上の動物痕跡② リスの足跡 前にある大きめの足跡が後ろ足です








































