自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■11月管理人日記
月の初めから暖かな日が続いていましたが下旬になると急に冷え込み、今では林内のあちらこちらに霜柱が立ち水溜りや林道の轍には氷りも張っています。色とりどりに染まっていた森の木々もすっかり葉を落とし、樹間からは遠く南アルプスの山並みも見えるようになりました。山麓全体が静かになり黄昏時には寂しさも感じさせます。「まなびの」森も冬仕度が整いつつあるようです。
今月は、住友林業㈱の社員ボランティアで、ヘキサチューブの回収と運搬を行って頂きました。小春日和に恵まれ屋外での昼食を楽しんだグループもあったようです。
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「まなびの森」の黄昏:少し寂しいひと時・・・
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住友林業㈱社員ボランテアの皆さん:市川社長を中心に富士山をバックに・・・
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ムラサキシキブ:紫色の美しい実。名の由来は美女の誉れ高い「紫式部」・・・
■10月管理人日記
11日未明、富士山に初冠雪が・・・平年より11日遅く昨年より5日早いとのことです。山頂の雪景色と合せ、赤や黄色に染まった木々が秋の風情を醸し出し来訪者を楽しませてくれています。しかし、季節の進みは早いようで森の木々も葉を落とし始め、日ごとに落ち葉の絨毯が厚くなってきます。「まなびの森」は既に晩秋!です。
今月は、住友林業グループによる森林再生ボランティア活動、住友林業建築技術専門校の間伐実習、一般募集によるボランティア活動では枝打ち作業体験を行ないました。
また、地域の2つの小学校が「まなびの森」を利用して環境教育を実施しました。落ち葉を集めたり、臭いを嗅いだりと秋の森を満喫したようです。とりわけ、カツラの木の落葉時に発する甘い香りには興奮気味でした。
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初冠雪の富士山
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住友林業グループによる森林再生ボランティア
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住友林業建築技術専門校の間伐実習
■9月管理人日記
富士山の夏山シーズンの賑わいも終わりました。今年の登山者は昨年より減少したが、怪我や高山病などで診療所のお世話になった人は増えたようです。無理な日程が大きな要因とのことです。余裕を持った計画で山を楽しんでほしいものです。
一方、いつもの静けさを取り戻した山麓は急速に秋の風情に包まれてきました。色づき始めた「まなびの森」では、ススキの穂は白ばみ、木々の果実も赤く熟し、林内の倒木や枯れ木には様々なキノコも出ています。時々、腰に籠と熊除け鈴をつけたキノコ採りと思われる人も見かけられます。ちなみに、日本のキノコの種類数は4,000~5,000で、その内の3割程しか名前が判っていないようです。
今月は、東工大の学生2名が「まなびの森」を訪れました。富士山麓周辺で激減しているスズダケの植生を調べているとのことでした。
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アサギマダラ:渡りをする蝶で、2,000km以上移動することもある。
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ゴマギ:果実は赤く熟し美しい。葉にゴマのような香りがある。
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マスタケ:若いときだけ食用になる。耳たぶ程度の硬さが最適といわれる。