自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■9月管理人日記
富士山の夏山シーズンの賑わいも終わりました。今年の登山者は昨年より減少したが、怪我や高山病などで診療所のお世話になった人は増えたようです。無理な日程が大きな要因とのことです。余裕を持った計画で山を楽しんでほしいものです。
一方、いつもの静けさを取り戻した山麓は急速に秋の風情に包まれてきました。色づき始めた「まなびの森」では、ススキの穂は白ばみ、木々の果実も赤く熟し、林内の倒木や枯れ木には様々なキノコも出ています。時々、腰に籠と熊除け鈴をつけたキノコ採りと思われる人も見かけられます。ちなみに、日本のキノコの種類数は4,000~5,000で、その内の3割程しか名前が判っていないようです。
今月は、東工大の学生2名が「まなびの森」を訪れました。富士山麓周辺で激減しているスズダケの植生を調べているとのことでした。
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アサギマダラ:渡りをする蝶で、2,000km以上移動することもある。
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ゴマギ:果実は赤く熟し美しい。葉にゴマのような香りがある。
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マスタケ:若いときだけ食用になる。耳たぶ程度の硬さが最適といわれる。
■8月管理人日記
8月に入ると同時に、騒がしく思えた蝉の鳴き声はピタリと止み、代わりに小鳥たちの囀りや動きが活発になってきました。側溝や水溜りで水浴びをしている様もよく見られました。また、林内では木々の実(種)も大きく膨らみ、オトコエシ、オミナエシ、ツユクサなどの花も咲いています。ススキの穂を揺らし吹きわたる風も少しひんやりとして秋の気配を感じさせる今日この頃です。
今月は、東工大の学生が「まなびの森」の植生についての追跡調査を行いました。森の再生も順調に進んでいるようです。
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ヤマガラ:よく茂った広葉樹林を好む。
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ミツバウツギの果実:さけた団扇のような形。左右おのおの1~2個の種子がある
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イタヤカエデの果実:落下する時プロペラのように回り遠くまで飛ぶ
■7月管理人日記
梅雨明けと同時に気温も上がり夏日が続きはじめています。いよいよ「まなびの森」も夏の到来と言ったところです。合わせて山麓特有の濃い霧も頻繁に発生、蒸し暑さも増してきています。しかし、木漏れ日に輝く林内に足を踏み入れると、ひんやりとした雰囲気に包まれ清々しく爽やかな時間が過ぎていきます。また、霧に覆われた森は幻想的な一面も見せて、暑い中での清涼剤の様に癒されるひと時になります。
今月は、静岡大学の学生を中心とした一般ボランティアの皆さんに、小雨の降る中ヘキサチューブの解体(取り外し)を行って頂きました。また、住友林業、三菱電機の企業ボランティアによる活動も実施いたしました。ヘキサチューブを外された植林木もこれから更に大きく成長すると思います。雨や暑い中での活動でしたが御苦労様でした。
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一般ボランティアの皆さん(雨の中での作業ご苦労様でした)
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住友林業グループ企業ボランティアの皆さん
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三菱電機グループ企業ボランティアの皆さん