自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■8月管理人日記
8月に入ると同時に、騒がしく思えた蝉の鳴き声はピタリと止み、代わりに小鳥たちの囀りや動きが活発になってきました。側溝や水溜りで水浴びをしている様もよく見られました。また、林内では木々の実(種)も大きく膨らみ、オトコエシ、オミナエシ、ツユクサなどの花も咲いています。ススキの穂を揺らし吹きわたる風も少しひんやりとして秋の気配を感じさせる今日この頃です。
今月は、東工大の学生が「まなびの森」の植生についての追跡調査を行いました。森の再生も順調に進んでいるようです。
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ヤマガラ:よく茂った広葉樹林を好む。
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ミツバウツギの果実:さけた団扇のような形。左右おのおの1~2個の種子がある
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イタヤカエデの果実:落下する時プロペラのように回り遠くまで飛ぶ
■7月管理人日記
梅雨明けと同時に気温も上がり夏日が続きはじめています。いよいよ「まなびの森」も夏の到来と言ったところです。合わせて山麓特有の濃い霧も頻繁に発生、蒸し暑さも増してきています。しかし、木漏れ日に輝く林内に足を踏み入れると、ひんやりとした雰囲気に包まれ清々しく爽やかな時間が過ぎていきます。また、霧に覆われた森は幻想的な一面も見せて、暑い中での清涼剤の様に癒されるひと時になります。
今月は、静岡大学の学生を中心とした一般ボランティアの皆さんに、小雨の降る中ヘキサチューブの解体(取り外し)を行って頂きました。また、住友林業、三菱電機の企業ボランティアによる活動も実施いたしました。ヘキサチューブを外された植林木もこれから更に大きく成長すると思います。雨や暑い中での活動でしたが御苦労様でした。
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一般ボランティアの皆さん(雨の中での作業ご苦労様でした)
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住友林業グループ企業ボランティアの皆さん
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三菱電機グループ企業ボランティアの皆さん
■6月管理人日記
眼にしみる新緑も深緑に変わり、「まなびの森」の景色も何となく落ち着いたように見えます。静かな森も、小鳥の囀りに混じりハルゼミの鳴き声が響きわたり、爽やかな中にも少しの鬱陶しさも感じる今日この頃です。
また、木々の息吹が漂う林内では、淡い紅色のサンショウバラや白く凛としたヤマボウシの花が存在感を示す一方、林縁で枯れ枝やススキに絡まりハンショウヅルの花もひっそりと咲いています。
今月は、地元の小学校4校が「まなびの森」を利用して環境教育を実施しました。インストラクターの説明に興味津々。森の中では「木に触れる、土を掴む、葉の臭いを嗅ぐ」等、自然と触れ合ったようです。最後に「自然を守る大切さが分かった!」と話していました。
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サンショウバラ:花は大きく淡紅色で花柄やがく筒にはトゲが密生している
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ヤマボウシ:和名は山法師、果は集合体で熟せば赤くなり甘く食べられる
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ハンショウヅル:下向きに咲く鐘形の花を半鐘にたとえたもの、長い葉柄でほかの木や草に絡みつく