自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■2月管理人日記
15日の降雪で「まなびの森」も白銀の世界となりましたが、月末の暖かな陽気で雪も溶け、今では凍っていた地面もぬかるんできました。木々の芽も膨らみふっくら丸みを帯びてきました。また、キツツキのドラミング(木の幹をつつく)や、ヤマガラ、シジュウカラ、ツグミなど小鳥たちの姿も多く見られるようになってきました。 ほんのり「まなびの森」にも春の兆しを感じる今日この頃です。
雪解けを待っての作業は、バイオトイレ(杉のチップに繁殖するバクテリアが有機物を分解する働きを利用)のメンテナンスとチップの交換になります。交換したチップは育苗畑に移し土と混ぜて苗木の肥料にします。(ちなみに使用後のチップは無臭です。)
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日当たりの良い所では早くも緑の葉が!
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バッコヤナギの芽吹き:牛が好んで食べるのでベイコヤナギともいう
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第20回 富士山「まなびの森」企画懇談会
■1月管理人日記
新しい年が静かに始まりました。咋年に比べて暖かく穏やかでしたが、月末の降雪で「まなびの森」もうっすらと雪化粧となりました。木々が葉を落とし丸裸になった此の時期には、樹形の違いや冬芽の観察がしやすく、楽しみの一つになります。高く突き出しホウキを逆さにしたようなケヤキ、主幹に対し車輪状に枝が出るミズキ、競走馬の足のような筋肉質でスラリとしたヒメシャラなど。また、冬芽も長卵形で筆のような毛に覆われたコブシ、細長くりん片に包まれたブナ、卵形で赤褐色のマメサクラなど様々です。これらの冬芽も春に向け日増しに大きくなっていきます。
今月は、関係者(9名)で「まなびの森」全域にわたり育林作業の進捗や植林木の成長状況を調査しました。次年度への育林計画に反映させていきたいと思います。
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ホウキを逆さにしたようなケヤキ:語源はケヤケキで際立って秀出ている意味
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筆のようなコブシの冬芽
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植林木の成長及び育林状況の調査
■12月管理人日記
12月に入り冷え込みも厳しくなり、富士山も宝永火口(5合目付近)まで雪に覆われています。夏山とは違い、寒々しく荒々しい富士の雄姿も写真愛好家には好評のようで、休日にでもなれば多くの人が訪れています。
16日には「まなびの森」にも初雪が降り、フォレストアークも雪化粧となりました。凍てつく林内もひっそり、歩く音もザクザクと静けさに響くように感じます。また、霧と冷気が織りなす芸術作品・・・樹氷が見られるのもこの時期ならではです。遠くから見ると、まるで桜の花が一面に咲き誇っているかのような錯覚にとらわれます。朝日に照らされキラキラ輝きイルミネーションのような光景も感動的です。
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宝永火口まで雪に覆われた富士山
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ルミネーション? 朝日に照らされ輝く樹氷
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シダの一種:凍りついた林内でも命の動きが!