まなびの森通信

まなびの森通信

自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏

【第133回】「まなびの森」は新緑の香!

2016年 6月 9日

■5月管理人日記

 5月に入ると暖かさも増し、寂しかった森も瞬く間に若葉で蔽い尽くされました。新緑から深緑に変わるこの季節は、木々の息吹の中に潤いと若葉の香が強く、時の流れもゆったりと感じられます。林内では、ヤマシャクヤク、ウツギなどの花も咲き揃い楽しませてくれます。また、ハルゼミの泣き声には若干の煩わしさを感じるものの、カッコウ、ホトトギスなど夏鳥の鳴き声は何処となく長閑さを忍ばせます。
 今月は、住友林業グループによる森林整備ボランティア活動で、ヘキサチューブの解体・回収と運搬の活動を行いました。富士の雄姿に汗ばんだ体も爽やかさを感じ、参加者も充実の一日となったようです。
 また、市内の小学校2校が自然学習の一環として「まなびの森」で環境教育を実施しました。雨や霧と生憎の天候でしたが、子どもたちは有意義な時を過ごしたようです。

  • 新緑の「まなびの森」:空の青と新緑のコントラストが眩しい

  • 住友林業グループ育林ボランィテアの皆さん

  • フジベニウツギの花:葉が長く、がく裂片も長く毛が多い

【第132回】「まなびの森」にも春が!

2016年 5月20日

■4月管理人日記

 麓の木々が新緑の葉で覆われる頃、「まなびの森」にも少し後れた春が訪れます。満開のマメザクラやツツジ、林道沿いには可憐なタチツボスミレ、セイヨウタンポポなど等。また、森の木々も一斉に芽吹き薄緑色の小さな葉をつけ出し、なかでもアブラチャンやコブシ、キブシが開花し、索漠としていた森の風情も一段と明るさを増してきました。
 新年度最初のボランティア活動では、三菱電機グループの皆さん80余名がヘキサチューブとポールの回収作業に参加してくれました。活動場所が遠いために野外での昼食となりましたが天候に恵まれ幸いでした。
 また、27日には市内の小学生100余名が、「まなびの森」を利用して環境教育を行いました。爽やかな早春のなかで、自然と触れ合いながら森の大切さも感じたようでした。

  • ミズナラ:芽吹いたばかりで葉の形も分からない。樹皮が厚く山火事にも強い。

  • タチツボスミレ:春を告げる代表的な野草。淡紫色だが変異も多い。

  • 三菱電機グループ育林ボランティアの皆さん。

【第131回】企画懇談会の開催!

2016年 4月18日

■3月管理人日記

 春のおとずれも早いと思われましたが、3月に入り寒さがぶり返し雪のちらつく日もありました。しかし、季節の移りは確実に進んでいるようで、林内ではバイケイソウが例年通り顔を出し始めました。ミツマタは開花し、木々の蕾も一段と大きく膨らみ芽吹きも間近のようです。また、繁殖期を控え小鳥たちの動きも活発になり、キツツキのドラミング(繁殖期に嘴で木を叩く)も頻繁に聞かれます。
 14日には、「まなびの森」の運営主体となる第21回 企画懇談会が開かれました。前年度の活動報告をはじめ、鳥獣調査・植生調査の報告、今後の方針など各委員の皆さまより貴重なご意見を頂きました。とりわけ、鳥獣調査・植生調査では、森が再生されていく過程で色々な変化が見られることなど、「まなびの森」での研究調査の蓄積が報告されました。

  • ミツマタの花:枝が三又状に出ることが由来。優良な和紙原料。

  • バイケイソウ:山地の林内や湿った草原などに生える多年草。有毒で鹿も食べない。

  • キツツキの巣穴:深さは30cm程とのこと。この中からアカゲラが出てきた。

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