まなびの森通信

まなびの森通信

自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏

【第164回】「まなびの森」に春の兆し!

2019年 2月27日

■2月管理人日記

 例年この時期、大雪に見舞われる富士山麓ですが、今年は降雪が少なく富士山も岩肌を露わにしています。中腹には早くも農鳥(春を告げる風物詩で農作業を始める時期の目安とされ、例年4月から5月に現れる鳥の形をした残雪)が現れました。一方、暖かな陽気に「まなびの森」ではフキノトウが顔を出し、木々の冬芽も大きく膨らんできました。小鳥たちの動きも活発になり、朝夕は盛んに餌を啄んでいます。また、駿河湾からの暖かい上昇気流による山麓特有の霧も発生しはじめ、春の兆しが感じられるこの頃です。
 今月も、三和土(タタキ)修復に伴う養生管理(湿気を保ちビニールシートで覆う)。新年度に向け林道整備(砂利を入れ均す、分水路の変更など)を進めています。

  • 雪の少ない富士山:取り分け南側(静岡県)が少ない。

  • アカゲラ:キツツキ科で木の幹に穴を開け長い舌で中の虫を食べる。頭部が赤いのは雄。

  • フキノトウ:雌雄異株の多年草。春の山菜として人気。咳止めなどの民間薬にも利用。

【第163回】「まなびの森」の年明け!

2019年 1月25日

■1月管理人日記

 大晦日に降った雪が残ったものの、穏やかな年の始まりとなりました。例年、この時期は南岸低気圧の通過に伴い大雪が…しかし、今年は晴天が続き富士山の雪も溶け出し岩肌が露出しています。降雪が少ないとは言え標高1,000メートルを超す「まなびの森」は、厳しい冷え込みが続いています。一方、ひっそりと静まりかえった林内では、日脚の伸びに合わせて冬芽を膨らませ始めている木々も観られます。春の芽吹きに備える自然界の営みには驚かされます。
 初めての訪問者は、お馴染の「鹿」、そして「猪」が…ウリ坊を引き連れ凄い勢いで走り去りました。(猪突猛進)
 今月は、天然林内に設置した「鹿柵」の破れ、弛みなどの修復。昨年から引き続いての林道整備を進めました。これからも新年度に向けた準備を予定しています。

  • 「まなびの森」林道:大晦日の積雪が残る。

  • コブシ:冬芽は長卵形で有毛。

  • ミツマタ:多くの花芽が纏まり春を待っている。

【第162回】「まなびの森」の冬模様!

2018年12月21日

■12月管理人日記

 凍てつく枯れススキの白い穂が、より一層寒さを感じさせます。中旬には「まなびの森」も積雪(2cm程)を記録…霊峰富士は中腹まで雪で覆われました。一方、葉を落とし閑散とした林内では、球状に葉を広げたヤドリギが不思議な光景を見せています。また、寒さに耐えるかの様に膨らんだ小鳥たちも餌を啄ばんでいます。「フクラ雀」の形容がピッタリです。静寂さに包まれ、風の音だけが聞える「まなびの森」です。
 一連のボランティア活動が終わった今月は、林道の修復・補強作業を進めています。土のうを積み上げ路肩の崩れ防止、砕石を敷き林道の整備も始めています。来年も皆さんのご協力を宜しくお願いします。

  • 「まなびの森」から見た富士山:中腹まで雪化粧。

  • 枯れススキ:凍てつき光輝く白穂が寒さを感じさせる

  • 「まなびの森」の初雪:積雪2cmほど(12/16撮影)

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