自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■7月管理人日記
豪雨に酷暑、そして「逆走台風」。また、カルフォルニア州では52度、北欧の北極圏でも気温が33度を記録など…地球規模の異常気象が報道されていますが「地球温暖化」が影響しているのではないかと思われます。標高1,000㍍を超す「まなびの森」も、夏日が続き例年にない暑い夏となっています。少しの作業でも汗が噴出し、休憩と水分補給は欠かせません。
今月は、筑波大学の生物資源学類の皆さん(52名)に、森林管理の一環として蔓きり作業をして頂きました。暑い最中での作業となりましたが、若さあふれるパワーを発揮してくれました。
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ホタルブクロ:鐘形の花を茎の上部に下向きにつける。子どもが蛍を入れて遊んだ。提灯の呼び名、火垂との説も。
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ウバユリ:花期に葉が枯れる様子を、歯が抜けた老婆にたとえた。花は横向きに咲き緑白色。
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筑波大の皆さん:蔓きり作業中。どれが蔓かな?初心者には見分けが難しいことも。
■6月管理人日記
大雨や猛暑、早い梅雨明けの報道が…「まなびの森」も暑さが増し、例年より季節の進みが早いようです。小鳥たちのさえずりを掻き消すようなハルゼミの喧騒、梅雨の湿気に鬱陶しを感じる一方、森に入れば別世界と化します。そこは、深緑の大きな樹冠に覆われ清涼感に満ち、時の流れも忘れる様な至極の場所…霧に濡れた可憐な花も癒し効果抜群です。
今月は、市内の4小学校が「まなびの森」を利用した環境教育を実施しました。天候によるプログラムの違いはありましたが、インストラクターの言葉に子どもたちは興味津々でした。また、まじょり会(老若男女が混ざるの意)が、天然林の散策と合わせ小さな音楽会を開きました。霧に包まれた巨木の下で、サックスに合わせ手話で「ふるさと」を歌い楽しいひと時を過ごしていました。
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フジイバラ:ノイバラの仲間で標高の高い所に。葉は光沢があり縁はギザギザがある。
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ツルアジサイ:中心の小さな花の周りに、4枚ほどのガクをつけた装飾花がある。
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モミジイチゴの果実:花は白色、花びらは5枚で楕円形。果実は水気が多く美味しい。
■5月管理人日記
新緑が青空に映える森に、ポポと筒を叩くようなツツドリ、トッキョキョカキョクと聞えるホトトギス、そしてカッコウの声が…夏鳥の飛来も例年より早いようです。これらの夏鳥は巣をつくらず、他の鳥の巣に卵を産み育てさせる(托卵)特徴があります。また、ヤマガラ、ウグイス、センダイムシクイ、ミソサザイ、アカゲラ、キビタキなどの囀りも。一方、林内ではミズキ(白)、サラサドウラン(淡黄色に紅筋)、ジシバリ(黄色)などの花が咲き、小鳥たちの囀りと共に「まなびの森」の賑わいを演出しています。
今月は、地元の小学生100名余が林間学校に合わせ環境教育を実施しました。午前中は天然林の散策、午後からはバードコール作りと、子どもたちは元気に取り組んでいました。また、東京農工大による植生調査も行いました。
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ブナ&ケヤキ:新緑と青空のコントラストが素晴らしい。この時期ならでの光景。
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サラサドウダン:別名フウリンツツジ。花はつりがね形、淡黄色で暗紅色の筋がある。
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アサギマダラ:鱗粉が美しく渡りをする蝶で知られている。5,000㌔以上も飛ぶこともある。