自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■8月管理人日記
酷暑と台風の8月でした。今年は台風の到来が多いと言われますが、大きな被害が出ないことを願うばかりです。「まなびの森」も例年にない暑い月となりましたが、蝉の喧騒が止むと同時に、渡る風には少し爽やかさが感じられる様になってきました。ススキの穂が色づき、赤トンボも気持ち良さそうに飛び回っています。朝夕はチョッピリ肌寒く「まなびの森」には、秋の兆しが…。
今月は、国土緑化推進機構の主催で、緑の少年団(日本)とロシア(極東)の子ども達の交流事業が富士山麓周辺で行われ、その一環として「まなびの森」を利用しました。広葉樹の森(極東は針葉樹が主)に子ども達は興味津々。一方、通訳を介しての説明や応答にインストラクターも苦心惨たん?の様子でした。
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ツルニンジン:つる性の多年草。白緑色で鐘形の花をつけ内側に紫褐色の斑点がある。
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ヤマシャクヤクの果実:裂開した袋果で種子は紺色、未熟種子は赤。
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シロヨメナ:葉の表面は光沢があってざらつく。茎の先に花の集まりを咲かせる。
■7月管理人日記
豪雨に酷暑、そして「逆走台風」。また、カルフォルニア州では52度、北欧の北極圏でも気温が33度を記録など…地球規模の異常気象が報道されていますが「地球温暖化」が影響しているのではないかと思われます。標高1,000㍍を超す「まなびの森」も、夏日が続き例年にない暑い夏となっています。少しの作業でも汗が噴出し、休憩と水分補給は欠かせません。
今月は、筑波大学の生物資源学類の皆さん(52名)に、森林管理の一環として蔓きり作業をして頂きました。暑い最中での作業となりましたが、若さあふれるパワーを発揮してくれました。
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ホタルブクロ:鐘形の花を茎の上部に下向きにつける。子どもが蛍を入れて遊んだ。提灯の呼び名、火垂との説も。
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ウバユリ:花期に葉が枯れる様子を、歯が抜けた老婆にたとえた。花は横向きに咲き緑白色。
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筑波大の皆さん:蔓きり作業中。どれが蔓かな?初心者には見分けが難しいことも。
■6月管理人日記
大雨や猛暑、早い梅雨明けの報道が…「まなびの森」も暑さが増し、例年より季節の進みが早いようです。小鳥たちのさえずりを掻き消すようなハルゼミの喧騒、梅雨の湿気に鬱陶しを感じる一方、森に入れば別世界と化します。そこは、深緑の大きな樹冠に覆われ清涼感に満ち、時の流れも忘れる様な至極の場所…霧に濡れた可憐な花も癒し効果抜群です。
今月は、市内の4小学校が「まなびの森」を利用した環境教育を実施しました。天候によるプログラムの違いはありましたが、インストラクターの言葉に子どもたちは興味津々でした。また、まじょり会(老若男女が混ざるの意)が、天然林の散策と合わせ小さな音楽会を開きました。霧に包まれた巨木の下で、サックスに合わせ手話で「ふるさと」を歌い楽しいひと時を過ごしていました。
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フジイバラ:ノイバラの仲間で標高の高い所に。葉は光沢があり縁はギザギザがある。
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ツルアジサイ:中心の小さな花の周りに、4枚ほどのガクをつけた装飾花がある。
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モミジイチゴの果実:花は白色、花びらは5枚で楕円形。果実は水気が多く美味しい。