まなびの森通信

まなびの森通信

自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏

【第156回】「まなびの森」は新緑から深緑に!

2018年 6月29日

■6月管理人日記

 大雨や猛暑、早い梅雨明けの報道が…「まなびの森」も暑さが増し、例年より季節の進みが早いようです。小鳥たちのさえずりを掻き消すようなハルゼミの喧騒、梅雨の湿気に鬱陶しを感じる一方、森に入れば別世界と化します。そこは、深緑の大きな樹冠に覆われ清涼感に満ち、時の流れも忘れる様な至極の場所…霧に濡れた可憐な花も癒し効果抜群です。
 今月は、市内の4小学校が「まなびの森」を利用した環境教育を実施しました。天候によるプログラムの違いはありましたが、インストラクターの言葉に子どもたちは興味津々でした。また、まじょり会(老若男女が混ざるの意)が、天然林の散策と合わせ小さな音楽会を開きました。霧に包まれた巨木の下で、サックスに合わせ手話で「ふるさと」を歌い楽しいひと時を過ごしていました。

  • フジイバラ:ノイバラの仲間で標高の高い所に。葉は光沢があり縁はギザギザがある。

  • ツルアジサイ:中心の小さな花の周りに、4枚ほどのガクをつけた装飾花がある。

  • モミジイチゴの果実:花は白色、花びらは5枚で楕円形。果実は水気が多く美味しい。

【第155回】「まなびの森」の賑わい!

2018年 6月28日

■5月管理人日記

 新緑が青空に映える森に、ポポと筒を叩くようなツツドリ、トッキョキョカキョクと聞えるホトトギス、そしてカッコウの声が…夏鳥の飛来も例年より早いようです。これらの夏鳥は巣をつくらず、他の鳥の巣に卵を産み育てさせる(托卵)特徴があります。また、ヤマガラ、ウグイス、センダイムシクイ、ミソサザイ、アカゲラ、キビタキなどの囀りも。一方、林内ではミズキ(白)、サラサドウラン(淡黄色に紅筋)、ジシバリ(黄色)などの花が咲き、小鳥たちの囀りと共に「まなびの森」の賑わいを演出しています。
 今月は、地元の小学生100名余が林間学校に合わせ環境教育を実施しました。午前中は天然林の散策、午後からはバードコール作りと、子どもたちは元気に取り組んでいました。また、東京農工大による植生調査も行いました。

  • ブナ&ケヤキ:新緑と青空のコントラストが素晴らしい。この時期ならでの光景。

  • サラサドウダン:別名フウリンツツジ。花はつりがね形、淡黄色で暗紅色の筋がある。

  • アサギマダラ:鱗粉が美しく渡りをする蝶で知られている。5,000㌔以上も飛ぶこともある。

【第154回】「まなびの森」に春の到来!

2018年 6月28日

■4月管理人日記

 ケキョ、ケキョと覚束ない囀りが、今ではホーホケキョと…ウグイスが春の訪れを告げてくれています。シジュウカラ、エガラ、ヤマガラたちも群れを成し、芽吹きはじめた枝から枝へと活発に動き回り餌を食んでいます。また、林内では黄色のミツマタ、白いコブシ、淡紅色の可憐なマメザクラの花が、林床に目を移すとタンポポ、タチクボスミレ、ネコノメソウなどの野草も咲き華やかになり出しました。「まなびの森」に春の到来!です。
 春の訪れと共に「まなびの森」も新年度の活動が始まります。最初の活動として、市内の小学生110余名が「まなびの森」の天然林を利用し環境教育を実施しました。インストラクターの話しや五感を使った体験は、自然との共存関係について色々感じたようでした。

  • コブシ:早春に白い花を樹冠全体につけるので目立つ。モクレン科モクレン族

  • マメザクラ:白色または淡紅色で小さい花。富士や箱根に多く分布しフジザクラ、ハコネザクラともいう。

  • 小学生の環境教育:出発前のひと時。インストラクターの注意に真剣な表情で聞き入る。

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