自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■3月管理人日記
「暑さ寒さも彼岸まで」と、春の訪れを待ち望んでいましたが一転、その春分の日に季節外れの大雪に…富士山周遊道で立ち往生する車もありました。「まなびの森」も30㌢程の積雪になり、膨らみ始めた木々の芽も少し戸惑い気味のようです。その後の暖かな陽気に雪解けの林内では、バイケイソウやフキノトウが顔を出しました。また、バッコヤナギは芽皮もはじけ、ミツマタの蕾は黄色に染まり開花寸前です。「まなびの森」も春近し!
今月は、「まなびの森」の運営主体となる「企画懇談会」を、関係諸団体の皆さんにお集まり頂き開催しました。報告の中では、ボランティア参加者の延べ人数10,016人、地元小学生を対象とした環境学習支援プロジェクトの受け入れ児童数8,094人。また、専門家による鳥獣生息および植生調査状況に続き、次年度へ向けての積極的な助言も頂きました。
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バッコヤナギ:芽皮がはじけ灰色の産毛が一杯に。
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バイケイソウ:有毒植物で鹿も食べないので増え続けている。人が食べると中毒を起こす。
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企画懇談会:「まなびの森」の運営主体。活動報告や今後の活動計画を活発に議論。
■2月管理人日記
先の残雪と今月の降雪で「まなびの森」も例年にない積雪量を記録しました。林道の吹き溜まりでは四輪駆動車(ジムニー)でも立ち往生になるほどに…雪掻きをしながらの走行となる日もありました。(車には長靴とスコップを装備) しかし、立春を過ぎると陽の力も少しずつ強さを増し、雪解けと合わせ凍土と化した地面も緩みはじめ、林内は泥濘状態になってきました。今では、山麓特有の(駿河湾からの暖かい上昇気流による)霧も発生、春の兆しが感じられる「まなびの森」です。
今月は、静岡森林管理署にお願いをして遊歩道沿いを中心に枯れ木の伐採をして頂きました。中には樹径が1㍍近いものもあり作業も苦労したようです。因みに、年輪からみて樹齢200年程の木もありました。
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フォレストアーク前:車のタイヤも雪だらけ
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枯れ木の伐採:防護服に身を包み慎重に作業。
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巨木の伐採根:年輪数は200程…樹齢200年。
■1月管理人日記
新しい年が始まりました。例年より暖かいかな?と感じましたが、中旬になると厳しい寒波の到来が続きました。南岸低気圧の通過に伴い全国的に大雪の荒れ模様に…富士山スカイラインも通行規制が引かれ除雪作業が行われるほどで、「まなびの森」でも銀世界となりました。雪をまとった木々の小枝は、サンゴ樹の様でキラキラと淡い陽を反射させ幻想的な光景を演出してくれました。
厳冬の中で耐え忍んでいる木々ですが、小枝には凛とした冬芽をつけ春の芽吹きに向けた営みが既に始まっています。
今月は、回収したポールの分別、林内に設置した鹿柵の補修など始めています。また、遊歩道沿いの枯れ木の間伐に向け森林管理署の担当者と調査を行いました。
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ロータリー入り口の看板も雪帽子
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まるでサンゴ樹の様に陽に輝いている
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雪の降るなか天然林内で樹径、樹高を調べました