自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■9月管理人日記
富士山の登山シーズンも終わり、ひと雨ごとに季節が進み空気もひんやりとしてきました。山麓の木々も葉の色を変えはじめ秋の風情に染まるのも直ぐそこまで来ています。肌寒さを感じるこの頃の「まなびの森」でも、ヤマブドウやサルナシ、マタタビ、アケビなどの蔓類が葉を染め、ブナ、ケヤキ、ミズキ、ナナカマドなども色づきはじめ秋の訪れを感じます。林内では、倒木や落ち葉の間からは様々なキノコも多く顔を出し、アザミやオトコエシ、ツユクサも名残ほしそうに咲いています。
今月は、住友林業建築技術専門校の育林活動でヘキサチューブとポールの取り外しを行いました。急峻な場所もありましたが、若さあふれる70余名の生徒たちで作業も捗りました。また、市内の小学校が環境学習を行いました。
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住友林業建築技術専門校の皆さん:若き力で作業も捗りました。
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サンショウバラの果実:富士山の付近にのみ自生するバラの原種。トゲトゲの実は、花以上に人目を惹く。
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初めての訪問者:フォレストアークに遊びに来た野うさぎ。
■8月管理人日記
8月に入り雨の日々が続き…「今年の夏は異常だ!」との声が聞かれました。「まなびの森」も同様スッキリしない天気でした。真夏日も少なく、今では山麓全体が涼しげな雰囲気に包まれ始めてきました。林内ではウバユリ、オトコエシ、テバコモミジガサなどの花が咲き、森の木々もゴマギ、ミツバウツギ、マタタビなど様々な形の実を結んでいます。
朝夕の空気は肌寒さを感じ「まなびの森」は、既に秋の気配が漂う今日この頃です。
今月は、6日から8日まで東工大による植生調査が行われました。森の再生も順調に進んでいるとのことです。また、ヨガ教室の皆さんが、天然林の散策と合わせ森の中でヨガ体操を行いました。清々しい空気を胸いっぱい吸い込み「気持ち良い時間を過ごせた」と喜んでいました。
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テバコモミジガサ:頭花は茎の頂に円錐状につく
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ヨガ教室の皆さん:清々しい空気を胸一杯に吸い込んで
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ミツバウツギの実:先のさけた団扇のような形で膨らみがある
■7月管理人日記
今年の梅雨は異常では?…水不足が懸念される地域もあれば、九州北部や東北地方の様に豪雨で甚大な被害を出した所もあります。とりわけ九州豪雨では多くの犠牲者を出し、未だ行方不明の方もいます。早い発見と復興を願うばかりです。「観測史上最高の雨量」などの報道に地球の気候変動を懸念せざるを得ません。
「まなびの森」は、例年より気温が高く蒸し暑い夏となっていますが、森の中に入ると涼風を感じ暑さも忘れます。また、アジサイやオカトラノオの白、薄紫色のホタルブクロ、黄色で可憐なダイコンソウ等の花も咲いています。
今月は、筑波大学の学生が森林づくり活動に参加してくれました。また、NPO法人全国森林インストラクター神奈川会の皆さんが、天然林で巨木など自然観察研修会を行いました。
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オカトラノオ:花序を虎の尾に見立てたもの。白い花を多数つける。
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ホタルブクロ:鐘形の大きな花は、木陰や崖などで一際目立つ。
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筑波大学の皆さん:前日の富士登山の疲れも何のその!