自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■10月管理人日記
10月に入ると急に冷え込み、富士山は中腹まで雪化粧…森の景色も一変、錦絵のような秋風情になりました。また、カツラの木が甘い香りを漂わせています。(落葉するときキャラメルの様な甘い香りを放つ)林内では、ヤクシソウやリンドウ、タマアジサイの花が…紫色に熟したムラサキシキブの果実も小さいながら存在感を示しています。静寂さを増した「まなびの森」は秋の深まりを感じます。
今月は、市内の小学生170余名が環境教育を行いました。天然林の散策を通じ自然の大切さを学んだようです。また、フォレストアークの三和土(たたき:土、石灰、にがりを混ぜ敲き固める)の修復工事を進めています。
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雪化粧した富士山:フォレストアーク西側より撮影。
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秋の天然林内:カエデの紅葉が鮮やか!
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ムラサキシキブの果実:落葉低木。果実は小さい球形で鮮やかな紫色に熟す。その美しさを紫式部に例えたと言われる。
■9月管理人日記
猛烈な台風の上陸が相次ぎ各地に甚大な被害が出ています。富士山麓周辺も倒木や道路への土砂の流入など通行に支障が。また、フォレストアークへの進入道も陥没、修復作業を始めているところです。一方、27日には富士山の初冠雪が報じられましたが、生憎の空模様で富士宮側からは見られませんでした。森の中では、ツユクサやハコネキクなどの秋の花が、ヤマボウシ、アケビ、ヤマブドウの実も熟しています。肌寒さも感じ、急激に秋の風情に包まれ出した「まなびの森」です。
今月は、市内の小学生150余名が、天然林を利用した環境学習を実施しました。雨模様の天候でしたが、合羽を着て元気一杯に散策に出かけました。
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ツユクサ:蛍が出る頃から秋まで次々に青い花を開く。全草を乾燥したものは民間薬として利用されるそうだ。
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ハコネギク:別名ミヤマコンギク。葉は両面共に短毛があり、縁にギザギザがある。
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アケビ:落葉性のつる性木本。実が熟すと縦に開くことから開実(アケミ)が転じた。
■8月管理人日記
酷暑と台風の8月でした。今年は台風の到来が多いと言われますが、大きな被害が出ないことを願うばかりです。「まなびの森」も例年にない暑い月となりましたが、蝉の喧騒が止むと同時に、渡る風には少し爽やかさが感じられる様になってきました。ススキの穂が色づき、赤トンボも気持ち良さそうに飛び回っています。朝夕はチョッピリ肌寒く「まなびの森」には、秋の兆しが…。
今月は、国土緑化推進機構の主催で、緑の少年団(日本)とロシア(極東)の子ども達の交流事業が富士山麓周辺で行われ、その一環として「まなびの森」を利用しました。広葉樹の森(極東は針葉樹が主)に子ども達は興味津々。一方、通訳を介しての説明や応答にインストラクターも苦心惨たん?の様子でした。
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ツルニンジン:つる性の多年草。白緑色で鐘形の花をつけ内側に紫褐色の斑点がある。
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ヤマシャクヤクの果実:裂開した袋果で種子は紺色、未熟種子は赤。
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シロヨメナ:葉の表面は光沢があってざらつく。茎の先に花の集まりを咲かせる。