自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏
■8月管理人日記
全国的に観測史上最高の41度を記録するなど猛暑となりましたが、標高1,100mに位置する「まなびの森」の最高気温は27度(湿度は高いが)と比較的涼しい夏でした。 山の夏は短く、ススキの穂も伸びはじめ、既に秋の気配を感じる今日この頃です。
今月は、天候に恵まれ植林地の下草刈りも捗りました。草むらには鳥の巣が沢山ありましたが、既に雛たちも無事巣立ったようです。アゲハ蝶(カラス、ミヤマカラス、オナガなど)もウツギの花で吸蜜したり、地面で吸水したりと気持ち良さそうに舞っています。ちなみに、アゲハ系の幼虫は、キハダ、コクサギ、カラスザンショウ、ハマセンダンの葉を食するようです。
また、未就学児童の親子自然体験教室も天然林を利用して行われ、多くの親子連れが参加しました。
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伸びはじめたススキの穂
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巣立ったばかりか?まだうまく飛べない!
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ミヤマカラスアゲハ? 窓枠で羽を休めている
■7月管理人日記
富士山の世界文化遺産登録が決まり、地元富士宮では例年のお山開きに加え多彩なイベントが行われています。一方、登山者の増加に伴い「山の事故も増えるのでは」と危惧もされています。くれぐれも軽装での登山や強行日程は謹んでほしいものです。
また、今後の環境保全をはじめゴミ対策など課題も多く、各人の自覚と責任も問われることになります。登録を機会に考えることも必要ではないでしょうか。
7月の「まなびの森」の活動は下草刈りが主となりますが、6日は一般ボランティア16名、10日には住友林業の社員と家族など33名、27日には三菱電機の約80名の皆さんが参加してくれました。今年からは成長した樹木のヘキサチューブ(鹿の食害から幼木を守るプラスチックの囲い)の解体作業も同時に行って頂きました。暑い中での作業大変お疲れ様でした。
他に、地元の3小学校が天然林を散策しながらの環境教育や乳幼児の親子自然体験教室も行われました。
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富士山の全容
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三菱電機の皆さん
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ヘキサチューブ解体作業
■6月管理人日記
例年に比べ早い梅雨入りでしたが長雨もなく空梅雨模様の6月となりました。「まなびの森」は、木々が新緑から深緑に変わりすがすがしい木の香をただよわせ、時の流れまでもがゆったりと感じられる不思議な空間となっています。
「アサギマダラ」が渡りの途中か? 森の中で静かに羽を休めていました。「アサギマダラ」は長旅をする蝶で、涼しい高原地帯で繁殖し秋になると適温の地を求めて遠くは沖縄や台湾にまで飛んでいくとのことです。(1日260km、最長2,246kmも飛んだ記録がある)
今月は地元の5つの小学校が「まなびの森」で環境教育を行いました。何百年もの年月を経た天然林を散策した子ども達は、自然の尊さを実感したようです。植樹をしながら「早く大きくなれ!」と、その想いを込めていました。
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アサギマダラ:鱗粉が少なく可憐な蝶 どこに長旅をする力が?
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サンショウバラの花:ミツバチも忙しそうに蜜集め
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環境教育:出発前の説明に子どもたちは真剣!