まなびの森通信

まなびの森通信

自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活動についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお運びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副館長・管理人
沢田明宏

【第15回】ボランティア活動報告

2006年 8月10日

■7月管理人日記

 今年の梅雨は例年に比べても長く、月末になってようやく明けました。雨量は少なかったようですが、連日湿度100%に近い状況が続き、霧にスッポリと包み込まれた森が一層幻想的な雰囲気をかもし出していました。そんな森の中で今年は、久しぶりにブナが結実しました。4~5年ぶりの事で、実を拾って蒔いてみようと思います。

 今月は8、15、16日にボランティアの方々による下草刈り作業が実施されました。皆さん湿度の高い厳しい状況の中で、大変頑張って作業に取組んでくださいました。

■下草刈りボランティアに参加して ~社員の声から~

 妻と長男の3人で初めて参加しました。下草刈という地味な響きをもつ作業でしたが、あたり一面背丈ほどもあるススキを前に俄然開拓精神に火がついて燃えました。鎌を振りかざしてススキをなぎ倒す間の数時間、日常業務や都会の喧騒を忘れてよい汗をかきました。家族のことも時々忘れて集中しました。終了後、切り開かれた大地を見て、爽快な感動を覚えました。

 幼稚園年長で6歳の長男は、私と妻の間の飲み物運搬係を行いながら参加の方々とのコミュニケーションや自然観察を楽しみました。街中では体験することのできない自然環境の中、大きなガマガエルが突然現れたり、大人の腰ほどの高さのところに野鳥の巣と卵を発見したことは心に残る想い出となったようです。また、時折見せる富士の雄姿が格別でした。

  • ブナの実

  • サンショウバラの実

  • ホタルブクロ

  • 7月8日一般ボランティア活動参加者の皆様

  • 植林した木を発見。元気に育っていました。

  • 三菱電機(株)様ボランティア活動参加者の皆様

  • お母さんと一緒に下草刈り。大きな鎌をヨイッショ!

  • 下草刈り作業中に野鳥の巣を発見!

  • チダケサシ。名前の由来は採ったチダケを茎に刺して持ち帰る信州地方の風習

  • 幼稚園年中さんを中心に広がる参加の方々との輪

  • 葉がボタンの葉にそっくりなボタンヅルの花

【第14回】「まなびの森」自然体験学習開催

2006年 7月12日

■6月管理人日記

 例年並の梅雨入りとなった「まなびの森」ですが、雨もそれほど多くなく、おだやかな毎日が続いています。今年もサンショウバラが多くの花をつけました。きれいなバラですが、残念なことに2日ほどで花の見頃も終わり、しぼんでしまいます。

 今月は今年初となるボランティアの方々による下刈り作業、そして地元富士宮市内の小学生達の自然体験学習が3回実施されました。予想以上の好評を得て、幸先の良いスタートでした。

  • サラサドーダン

  • ウツギの花

  • カマツガ

  • サンショウバラ

  • 草笛に挑戦中

  • 森の中でのお昼ごはんは格別です

  • 伸びきった下草もスッキリしました

  • 今年初のボランティア活動参加者の皆様

【第13回】「まなびの森」自然体験学習開催

2006年 6月 9日

■5月管理人日記

  ゴールデンウィークがあけるとすぐに梅雨入りになってしまった様な日が連日つづきました。5月晴れが忘れられた様で、季節の動きに異常が生じたようです。しかし木々の芽吹きは例年と同じようで、自然の力強さが感じられます。

 5月18日には地元富士宮市の富士根北中学校1年生33名が来所され、自然体験学習が開催されました。「まなびの森」として初めての試みでしたが、非常に好評を得て、今後の自然体験学習活動につながる一日となりました。また、5月20日には朝日カルチャースクールご一行様25名が来所され、自然観察の体験学習をされました。

 下旬には例年と同じように、ヤマシャクヤクの花が咲き始めました。

■初めての富士山「まなびの森」自然体験学習開催

  5月18日(木)小雨の中、「まなびの森」として初めてとなる自然体験学習が行われました。記念すべき第一号となる生徒さんは、静岡県富士宮市立富士根北中学校の1年生33名です。

 当日は、ホールアース自然学校指導員による、木片のサンプルと葉を使った「まなびの森」に生育する8種類の木の特徴についてゲーム形式での学習や、自分のお気に入りの森の中の「緑色」と42種類の緑色分類表との照合、バードコール(※)作りを通じての「まなびの森」にすむ鳥や動物達との共存ルール学習など、ユニークで楽しいプログラムで満載でした。

 また、自然林散策では、直径1センチほどの黒褐色の球状物(ウサギの糞)に個性あふれた反応をみせたり、森の奥にある木の大きな根株の空洞に入り生命力の強さにふれたり、自然体験学習の名の通り、教室を森に移し自然を先生に、たくさんのことを楽しく学ばれている様子でした。

 自然体験学習の記念として、男子は「コブシ」の木を、女子は姫にちなんで「姫紗羅(ひめしゃら)」の木を植樹しました。自然林で見た大きな木になるには、かなりの年月を要しますが、10年後または20年後に今日の記念樹がどのくらい大きく成長したか見に来てもらいたいです。

※バードコール: 木片と金属の摩擦音で鳥の鳴き声を作り出して、鳥を呼び寄せるものです。

  • マムシグサ。名前の由来は、茎の紫褐色のまだら模様を「マムシ」に見立てた

  • 開きかけたヤマシャクヤクの花

  • 孵化したアズマヒキガエルのオタマジャクシ

  • 大きな空洞。生きている木のお腹の中に入りました。

  • 42種類の緑分類表から自分の好きな森の緑を探す生徒さん達

  • 森の散策で見つけた黒い球状物。ウサギの糞でした。

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