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耐震改修工事を行った住宅の
「固定資産税減額制度」と「所得税の減額措置」

公開日:2024.12.16

  • 耐震改修
  • 固定資産税減額制度
耐震改修工事を行った住宅の「固定資産税減額制度」と「所得税の減額措置」

このコラムをご覧の皆様の多くは、これから住宅の取得を計画されている方ですが、
今回は少し視点を変えて既存住宅に耐震工事を行った場合の「固定資産税減額制度」と「所得税の減額措置」をご紹介します。

耐震改修工事の「固定資産税減額制度」と「所得税の減額措置」とは

耐震改修工事を行った住宅の「固定資産税減額制度」と「所得税の減額措置」とは、平成18年度の税制改正で既存住宅の耐震化の促進を図るために創設された「住宅改修促進制度」が根拠制度です。

ここからは、耐震改修工事を行った住宅の「固定資産税減額制度」を紹介します。

耐震改修工事の「固定資産税減額制度」の概要

昭和57年1月1日以前に建築された住宅に対し一定の耐震改修工事を行った場合、「固定資産税減額制度」の適用を受けられれば、固定資産税が減額されます。
※ 新築住宅など、その他の減額措置を受けている住宅については適用されません。
※ この減額措置の適用は1回限りです。

「固定資産税減額制度」の対象となる住宅

次の要件の該当する住宅です。

  1. 耐震改修工事を行い、耐震基準適合住宅であることが証明されている住宅
  2. 1戸当たりの耐震改修工事費用が50万円を超えていること

「固定資産税減額制度」の適用年度

適用年度は、改修工事の完了が平成18年1月1日から令和8年3月31日までの住宅に対して耐震改修工事が完了した年の翌年度1年度分です。

「固定資産税減額制度」で減額される額

以下の要件に適合している場合は、固定資産税が1/2に減額されます。

  1. 延床面積が120平方メートル以下の住宅
    ☞ 税額の2分の1
  2. 延床面積が120平方メートル超の住宅
    ☞ 120平方メートルに相当する税額の2分の1

「固定資産税減額制度」の申請方法

耐震改修工事の完了後3か月以内に耐震工事をした住宅が所在する市区町村に次の必要書類を添付して申告することが必要です。

  1. 申請住宅の所在地が確認できる書類
  2. 減額の要件を満たす耐震改修工事が行われたことが確認できる書類
  3. 耐震改修工事の費用の額が1戸あたり50万円超であることが確認できる書類

ここからは、耐震改修工事を行った住宅の「所得税の減額措置」を紹介します。

耐震改修工事の「所得税の減額措置」の概要

昭和56年5月31日以前の耐震基準(旧耐震基準)で建築された住宅に対して条件に適合する耐震改修工事を行った場合は、所得税から特別控除を受けることができます。

「所得税の減額措置」の対象となる耐震改修工事

次のいずれかの要件に該当する耐震改修工事です。

  1. 現行の耐震基準に適合する耐震改修工事を行った場合
  2. 現行の耐震基準に適合する耐震改修工事と併せて増改築等の工事を行った場合

「所得税減額措置」の適用期限

適用期限は、令和7年12月31日までです。

「所得税の減額措置」で控除される額

「所得税の減額措置」の要件に適合している場合は、次のいずれかの金額が税額控除されます。

  1. 耐震改修に係る標準的な工事費用相当額の10%
    ※工事費用相当額の上限は250万円
  2. 以下の①、②の合計額金額の5%

 ① 耐震改修に係る標準的な工事費用相当額のうち250万円を超えた額

 ② 耐震改修に係る標準的な工事費用相当額以外の一定の増改築費用の額

 ※ 上限は次のうち少ない方の金額
 A, 耐震改修に係る標準的な工事費用相当額と同額
 B. 1,000万円から耐震改修に係る標準的な工事費用相当額を引いた金額

 ※ ②の適用が受けられる人は、耐震改修工事をした住宅が自分が所有する住宅で
   かつ合計所得金額が2,000万円以下の要件があります。

「所得税の減額措置」の適用を受けるための主な要件

「所得税の減税措置」の適用が受けられるのは、次の5つの要件を満たしている人です。

①  減税申請をする人は、耐震改修工事をした住宅に主として居住している
②  耐震改修工事をした住宅は、改修前は耐震基準に適合していなかった
③  実施した耐震改修工事は現行の耐震基準に適合させるための工事
④  耐震改修工事をした住宅は、昭和56年5月31日以前の建築
⑤  耐震改修工事は、令和7年12月31日までに行っている

耐震改修工事を行った住宅の「所得税の減額措置」の適用を受ける申請方法

「所得税の減税措置」の適用となる耐震改修工事を行った人は、確定申告をすることで所得税からの控除(税額控除)を受けることができます。

まとめ

私たちが生活をしていく上では、住宅、子育て、保険、資産運用、リタイア後など様々な場面で知っておくべき情報や知識があります。
そのような情報や知識を上手に使えれば、これから生活設計を考ていく際に選択肢の視野が広くなります。

今回のコラムでは、そのような情報や知識のひとつとして、住宅に関連する耐震改修工事を行った住宅の「固定資産税減額制度」と「所得税の減額措置」を紹介しました。

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