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「再生可能エネルギー」と
「住宅用の太陽光発電」

公開日:2014.06.27

  • 再生可能エネルギー
  • 太陽光発電
「再生可能エネルギー」と「住宅用の太陽光発電」

最近テレビのCMや雑誌の特集記事などで、「再生可能エネルギー」や「太陽光発電」というフレーズを目にすることが多くなりました。

そこで今回のコラムは「住宅用の太陽光発電」をテーマに、エネルギーや太陽光発電の状況、太陽光発電を導入した場合の資金計画についてまとめてみました。

住宅購入計画の参考の1つとしてご覧ください。

日本のエネルギー事情

最初に、日本のエネルギーの現状と「再生可能エネルギー」の関係を見てみましょう。

私たちの暮らしは、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料にその多くを頼っていますが、このような化石燃料に対する世界の需要は急速に増えており、使い続ければいずれ無くなってしまいます。

特に、日本はエネルギー自給率が12.1%、つまり約88%を海外からの輸入に頼っているため、将来に向けて年々深刻化する問題といえます。したがいまして、日本は、太陽や風、水、森林、地熱などをはじめとする、自然のなかにある豊富な「再生可能エネルギー」資源の活用に積極的に取り組んでいくことが重要な課題となっています。

その中で、発電の際に地球温暖化の原因とされている二酸化炭素(CO2)を排出せず、太陽の光という無尽蔵のエネルギーを活用する「太陽光発電」は、有力な解決策とされています。

この「太陽光発電」への取り組みの1つとして、国は電気の利用者がみんなで協力して「今は高い再生可能エネルギーを買い支えていく、大きく育てよう」という考えのもとに、「再生可能エネルギー」で発電された電気を電力会社が一定の価格で買い取ることを国が約束する「固定価格買取制度」を平成24年7月からスタートさせました。電気料金の節約にも繋がるこの「固定価格買取制度」が、一般住宅にも「住宅用太陽光発電」の導入を、という流れを後押ししているのです。

次は、「住宅用の太陽光発電」を導入すると家計にどのような効果があるかを資金計画の視点で見てみます。

「住宅用の太陽光発電」とは

「住宅用の太陽光発電」とは、「太陽電池モジュール」と呼ばれる装置を設置して、太陽光で電気を作る発電方式のことです。

発電された電気は、「パワーコンディショナー」と呼ばれる機器を使って一般住宅で使えるように変換され、家庭内の様々な家電製品に電気を供給します。

以下の図のように、発電電力が消費電力を上回った場合は、余剰電力として、電力会社へ逆に送電して買い取ってもらうことができます。これを売電といいます。

反対に、曇りや雨の日など発電した電力では足りない時や夜間などは、従来通り電力会社の電気を使います。これは買電といいます。

一般的にこのような電気のやりとりは自動的に行われ、家庭内にあるモニターで発電量や売電料、電気の消費量を確認できるため、節電意識も高まります。

発電して使いきれなかった電気は、売ることができる

売電の「固定価格買取制度」とは

太陽光や風力などの再生可能エネルギーで発電した電力は、現在は、国が定めた「固定価格買取制度」により、電力会社が「一定期間、一定の価格で、買い取る」ことが義務づけられています。

再生可能エネルギー、発電された電気電力会社の送電線につないで送ります、電力会社など、買取費用の支払い
出典:資源エネルギー庁「なっとく!再生可能エネルギー」

住宅の屋根のような小規模(容量10kW未満)の太陽光発電は、自分で電気を使うことが前提で、余った分が買い取られる仕組みになっています。

買取価格は必要な機器の価格などを考慮して1年ごとに決められます。

資源エネルギー庁によりますと、以下の表の通り10kW未満の場合、2024年度の太陽光発電の買取価格は16円/kW、買取期間は10年間です。

1kWhあたりの調達価格等/基準価格
出典:資源エネルギー庁「なっとく!再生可能エネルギー」

住宅に太陽光発電を導入するには、太陽電池モジュール、パワーコンディショナー、接続箱などの機器、配線ケーブルや屋外にモジュールを取り付ける架台などの購入費用と機材の設置費用、電気工事費用が必要になります。この導入費用の総額は、設置する太陽電池モジュールの「設置容量」をどのくらいにするかによって変わってきます。

参考に、「一般社団法人太陽光発電協会」の太陽光発電普及センターが公表している「平成26年度 住宅用太陽光発電補助金交付件数」では、平成26年4月〜27年2月までの平均設置容量は『4.56/kW』、導入をした人の平均システム価格は、1kWあたり『385,000円』でした。この集計値を元にしますと、住宅用太陽光発電の導入費用は約176万円(4.56/kW×38.5万円)となります。

「太陽光発電」を導入した場合の資金計画は

住宅に「太陽光発電」を導入する場合は、導入前の電気料金に比べて導入後の電気料金がどのくらい節約になるかを比較してみると良いでしょう。その上で、この節約部分で導入費用を回収するには、どのくらいの期間がかかるかを試算してみます。

仮に導入費用が180万円とすると、「固定価格買取制度」が適用される10年で回収をするためには、年額18万円、月額15,000円です。

つまり、太陽光発電を導入して毎月15,000円分電気料金を節約できれば、導入から11年目以降は、お金の面では導入効果が得られることになります。

また、燃料価格の高騰を受け、新電力各社や大手電力会社では、燃料費調整額の上限引き上げや撤廃の動きが出てきています。そうした場合、月々の電気料金も従来と比べて上がっていくことになりますが、自力である程度電気をまかなうことができれば、受ける影響も少なく済み、家計へのダメージを軽減することができます。

まとめ:住宅購入時は「太陽光発電」の導入を検討

今回のコラムは「住宅用の太陽光発電」をテーマにお伝えいたしました。

資源エネルギー庁が作成している「再生可能エネルギー 固定価格買取制度ガイドブック」には、冒頭に「〜再生可能エネルギーを作ること それは日本の未来を創ること~」というメッセージがあります。

戸建て住宅購入を検討中の読者の皆様でこのメッセージに賛同される方は、「太陽光発電」をマイホームの設計プランに加えてみてはいかがでしょうか。

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