政府は「令和7年度税制改正大綱」を昨年12月27日に閣議決定しました。
その中に、令和6年の「住宅ローン減税制度」の優遇措置を令和7年も1年間延長する項目が盛り込まれました。
この制度の延長は、令和7年1月に法案が作成され、1月~3月の通常国会で承認可決される予定です。
今回のコラムでは、私たちに身近な「住宅ローン減税制度」を税制改正から解説します。
「住宅ローン減税制度」の
令和7年度税制改正
公開日:2025.02.25
- 住宅ローン減税

令和7年の「住宅ローン減税制度」の特例措置
引用元:国土交通省公開資料「令和6年度住宅税制改正概要」
令和7年の「住宅ローン減税制度」で1年間延長された特例措置は次の2つです。
■ 子育て・若年夫婦世帯の特例措置の延長
■ 新築住宅の床面積要件の緩和措置の延長
子育て・若年夫婦世帯の特例措置の延長
特例措置の対象となる子育て世帯・若年夫婦世帯が、認定住宅等を新築、取得(建築後未使用、または買取再販)して、令和7年1月1日から12月31日までの間に居住した場合の借入限度額は次のようになります。
・子育て世帯とは
年齢が19歳未満の扶養家族がいる人
・若年夫婦世帯とは
年齢が40歳未満で配偶者がいる人、又は年齢が40歳以上でも40歳未満の配偶者がいる人
・認定住宅等とは
認定住宅、ZEH水準省エネ住宅及び省エネ基準適合住宅
・認定住宅とは
認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅
・買取再販住宅とは
宅地建物取引業者により一定の増改築等が行われた認定住宅等の既存住宅
新築住宅の床面積要件の緩和措置の延長
新築住宅の床面積要件を50㎡以上から40㎡以上に緩和する特例措置(所得要件:1,000万円以下)は令和7年も引き続き実施されます。
まとめ
今回のコラムでは、令和7年の税制改正の中から「住宅ローン減税」に関連する項目をテーマにしました。
その他、令和7年の税制改正には、特例措置の対象となる子育て世帯・若年夫婦世帯が 所有する住居用の家屋に一定の子育て対応のリフォームをした場合、その子育て対応改修工事に係る標準的な工事費用(限度額:250万円)の10%に相当する金額を所得税から控除できる「子育て世帯のリフォーム減税」の期限が令和7年12月末まで延長されることが記載されています。
このように私たちの周りには、お金や生活に関する優遇制度が多々あります。
どの制度をどのようなタイミングで活用するかは、制度の内容や利用する人の年齢と家族構成、資産状況などで変わります。
住宅取得の資金計画は、実行後の家計キャッシュフローがどのようになるかの青写真を描いてみることで、将来の安心できる家計運営の形が見えてきます。
その時々で適切な国の制度等を使いながら、実現可能なプランを考えて実行しましょう。