重要課題3
「森」と「木」を活かした
サーキュラーバイオエコノミーの実現
重要課題3
重要課題3
「森」と「木」を活かした
サーキュラーバイオエコノミーの実現
自然のエコシステムで再生可能な「木」という「森林」由来の素材の強みを活かしながら、あらゆる資源が循環する社会を実現する
関連するSDGs
基本的な考え方
資源の枯渇、生物多様性の損失、有害物質や海洋プラスチックなどによる環境汚染への懸念を背景に、徹底した資源循環と資源の有効利用を行うサーキュラーエコノミー構築の必要性が叫ばれています。サーキュラーエコノミーは、廃棄や汚染など環境負荷を抑える製品・サービスの設計を行い、その原材料や製品を高度に循環させ続けることを目指す経済モデルです。
住友林業グループは、戸建住宅事業を中心に、住宅建設資材の製造・販売、森林経営、リフォーム、緑化事業、不動産開発、バイオマス発電事業など国内外に幅広く事業を展開しています。それぞれの事業活動において、木を中心に様々な資源、資材を使用することから、資源、資材を有効に活用すること、廃棄物を減らすこと、リサイクルを図ることが求められています。再生可能で持続可能な自然資源である木を、「森林」「木材」「建築」、さらにバイオマス発電などエネルギーの分野でカスケード利用するウッドサイクルを回し、木材資源の価値を向上させることで、国内においては、木を中心としたサーキュラーバイオエコノミーを実現していきます。木以外の資源に関しても、廃棄物の発生抑制・再利用・リサイクルに努めていきます。また、資源の持続可能な利用のため、サプライチェーンの持続可能性も継続的に調査していきます。
社会・環境へのインパクト
重要課題3 | インパクト(機会) | インパクト(リスク) |
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「森」と「木」を活かしたサーキュラーバイオエコノミーの実現
自然のエコシステムで再生可能な「木」という「森林」由来の素材の強みを活かしながら、あらゆる資源が循環する社会を実現する |
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重要課題3のマネジメント(2023年度)
中期経営計画サステナビリティ編2024において、重要課題3は18の評価指標に分け、管理部署の年度活動方針や施策に落とし込みマネジメントを行っています。また、重要課題が社会・環境に及ぼすインパクトについても検証を行っています。
産業廃棄物の削減・リサイクル
新築戸建現場における1棟あたりの産業廃棄物排出量は、2,467kgと、2022年度2,585kgと比べ、また、計画(2,573kg)からも排出量を抑えることができました。きづれパネル、屋根スレートのプレカット化が浸透し、排出量の減少幅が緩やかになっている一方で、新たな施策としてサイディングのプレカット化や、リユース養生材使用への切替えが進んだことが排出量削減に寄与しました。2024年度は、羽柄材のプレカット化、未加工材の適正数量発注、ならびにブルーシートのリユース利用の検討を行うなど現場における更なる廃棄物削減に取り組みます。
新築現場におけるリサイクル率は、95.1%と、計画の97.0%には届きませんでしたが、2022年度からは0.8ポイント向上しました。リサイクル率の高い資材のプレカット化に伴い、リサイクル率が相対的に低下したことが計画差の主な要因となりましたが、建築現場での分別の徹底が図れたことにより混合廃棄物が減少したことで2022年度からは改善しました。
中期経営計画(2022-2024)では、現場ごとの分別徹底に伴う混廃率の低減を図ることで、最終年度にあたる2024年度リサイクル率98.0%を⽬指します。
結果
以下表組における達成度評価について
目標達成:◯ 目標未達前期比改善:△ 目標未達前期比悪化:✕
評価指標(数値目標) | 管理部署 | 2023年度 計画 |
2023年度 実績 |
2023年度 評価 |
2024年度 計画 |
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産業廃棄物最終処分量(t) 2021年度比削減率(%) |
サステナビリティ推進部 | 20,181 ▲4.1 |
23,885 13.5 |
△ | 19,905 ▲5.4 |
新築現場におけるリサイクル率※1(%) | 住宅事業本部 | 97.0 | 95.1 | △ | 98.0 |
住宅解体現場におけるリサイクル率※2(%) | 100 | 99.9 | × | 100 | |
リフォーム現場におけるリサイクル率※3(%) | 85.0 | 84.8 | △ | 85.5 | |
発電事業におけるリサイクル率(%) | 資源環境事業本部 | 98.0 | 95.1 | × | 98.0 |
海外製造工場におけるリサイクル率(%) | 木材建材事業本部 | 99.0 | 95.7 | × | 99.0 |
国内製造工場におけるリサイクル率(%) | 99.0 | 99.6 | 〇 | 99.0 | |
その他リサイクル率(%) | 木材建材事業本部/生活サービス本部/筑波研究所 | 85.0 | 76.9 | × | 86.0 |
持続可能な木材使用比率(製造全体)(%) | 木材建材事業本部 | 100 | 99 | × | 100 |
全支店産業廃棄物総排出量(kg/棟)※4 | 住宅事業本部 | 2,573 | 2,467 | 〇 | 2,511 |
新築系産業廃棄物排出量(kg/m2) | 20.1 | 19.6 | 〇 | 19.8 |
※1住宅・建築事業本部、住友林業緑化、住友林業ホームエンジニアリングにおける新築現場を対象
※2建設リサイクル法による特定建設資材(コンクリート、アスコン、木くず)を対象
※3住友林業ホームテックのリフォーム現場を対象とし、リサイクルが困難ながれき・アスベストは除く
※4建築事業部除く
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水使用量の削減
住友林業グループ全体の2023年度⽔使⽤量は、2,916千m3と、計画2,757千m3から159千m3超過となりましたが、2022年度2,937千m3からは21千m3削減することができました。2022年度は海外製造⼯場において地下⽔のパイプが破損したことに伴う⼤規模な⽔漏れが数⽇間にわたり発⽣したことや、ゴルフ場を運営している関係会社において、降雨量が減少したことにより芝生への散水量が増加したことで水使用量が増加しましたが、2023年度はそれが解消されたことが減少した主な要因となります。その他、海外製造工場においてマーケットの縮小に伴い生産・販売数量が減少したことも減少要因となります。当社が運営している介護施設では、節水コマや自動散水機の導入、細目な水圧調整を行うなど、節水への取り組みを進めています。
結果
以下表組における達成度評価について
目標達成:◯ 目標未達前期比改善:△ 目標未達前期比悪化:✕
評価指標(数値目標) | 管理部署 | 2023年度 計画 |
2023年度 実績 |
2023年度 評価 |
2024年度 計画 |
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水使用量(m3) | 全社 | 2,757,494 | 2,915,826 | △ | 2,777,269 |
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サプライチェーン管理
2019年度に開始した、国内戸建住宅部門における「サプライチェーンにおけるサステナビリティ調達調査実施率」については、資材仕入額の9割超の仕入先に対し調査を実施しており、2023年度もその状態を維持しています。調査結果については、改善されており、ESG調査の内容の理解が進んだこと、過去の結果のフィードバックをもとに、サプライヤー側も改善を行ったことが主な要因です。同じく⽊材建材事業本部 国内流通部⾨においても、2022年度より仕入先に対し同調査を実施しており、2023年度実施率は計画85%に対し、83.5%の結果となりました。計画には届きませんでしたが、2022年度80.6%から2.9ポイント向上しました。
仕入先に対するEPD (環境認証ラベルEnvironmental Product Declaration)取得提案社数は、仕入先に対し積極的に提案を行ったことで計画 100社(仕入高比76.0%)に対して、実績109社(69.3%)の結果となりました。
現在、「建てるときの温室効果ガス排出量」等を見える化するソフトウェア「One Click LCA」日本版を販売、提供しています。引き続き同ソフトウェアを積極的に活用し、EPD取得に関する研修や申請作業のサポートを提供することで、EPD製品のマーケティング活動、普及を図ります。
結果
以下表組における達成度評価について
目標達成:◯ 目標未達前期比改善:△ 目標未達前期比悪化:✕
評価指標(数値目標) | 管理部署 | 2023年度 計画 |
2023年度 実績 |
2023年度 評価 |
2024年度 計画 |
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サプライチェーンにおけるサステナビリティ調達調査実施率(%) | 住宅事業本部 | 97.0 | 97.0 | 〇 | 97.0 |
入荷するPKSの認証取得率(%) | 資源環境事業本部 | 100 | 100 | 〇 | 100 |
ESG調査の「サプライヤー(自社)」平均得点率 | 住宅事業本部 | 前年より 改善 |
前年より 改善 |
〇 | 前年より 改善 |
仕入先へのEPD取得提案数(社)比率(%) | 木材建材事業本部 | 3066.0 | 109 69.3 |
〇 | 6571.0 |
仕入先へのサステナビリティ調査回答率(売上比)(%) | 85.0 | 83.5 | △ | 90.0 |
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未利用資源の活用
バイオマス燃料等に使用する林地未利用資源の取扱量について、2023年度22,595m3と、2022年度18,022m3に比べて取扱量は大幅に増加しました。近年の燃料材需要の高まりを受けて、請負事業者との日頃の打合せにおいても、小径木(しょうけいぼく)を積極的に集荷していただくよう協力を依頼しています。2023年度は、出材量のうち細材の割合が多かったことも、林地未利用材の取扱量が増えた要因となりました。
結果
以下表組における達成度評価について
目標達成:◯ 目標未達前期比改善:△ 目標未達前期比悪化:✕
評価指標(数値目標) | 管理部署 | 2023年度 計画 |
2023年度 実績 |
2023年度 評価 |
2024年度 計画 |
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未利用資源(バイオマス用途)取扱量(m3) | 資源環境事業本部 | 18,452 | 22,595 | 〇 | 19,202 |
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