このコラムをお読みの皆様の中には「夫婦共働きで子どもがまだ小さい、両親に育児や家事を分担してもらえたら」あるいは「若い世帯がそばにいればなにかと安心、高齢者だけよりも毎日の生活に張り合いが生まれるかな」など、それぞれの家族の事情から親子二世帯での生活スタイルを模索している方も多いのではないでしょうか。
こうした親と子が抱える課題や悩みを解決できる方法として、二世帯住宅を建てるという考え方があります。
公開日:2013.06.28
このコラムをお読みの皆様の中には「夫婦共働きで子どもがまだ小さい、両親に育児や家事を分担してもらえたら」あるいは「若い世帯がそばにいればなにかと安心、高齢者だけよりも毎日の生活に張り合いが生まれるかな」など、それぞれの家族の事情から親子二世帯での生活スタイルを模索している方も多いのではないでしょうか。
こうした親と子が抱える課題や悩みを解決できる方法として、二世帯住宅を建てるという考え方があります。
二世帯住宅とは、両親とその子どもといった二世帯の家族が、同じ建物の中で世帯を別にして一緒に暮らす生活スタイルのひとつです。
二世帯住宅を計画する上でのキーワードは「世帯の距離感」と二世帯住宅ならではの「経済的なメリット」、「税制面のメリット」の3つが挙げられます。
先程挙げた3つのタイプに照らして言えば、生活に共有するものが多ければ多いほど家族間のコミュニケーションが深まりやすく、家事や育児のやり取りも頻繁に行うことができますが、反面、各世帯のプライバシーの確保や生活時間の相違によるトラブルなども考えられます。
具体的な行動に移る前に、3つのタイプからどれを選択するか、二世帯間で話し合い、共通認識を持っておくことが重要です。
二世帯住宅は、以下のような建築費や生活費を抑えられるメリットがあります。
二世帯住宅の設備や構造を別々にする「分離型」で所定の要件を満たすことができれば、1戸ではなく2戸としてそれぞれに控除を受けられる可能性があります。別々で建てるよりも税制面での負担を軽くすることができます。
不動産取得税
床面積が50㎡以上240㎡以下の場合は、税率3%をかける前に、住宅の評価額から1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)を差し引くことができますが、二世帯住宅の場合は要件を満たせば、1,200万円控除を2戸分(1,200万円×2)として使うことができます。
固定資産税
住宅の敷地で住宅1戸については、200㎡までの部分は小規模住宅用地として取り扱われ、固定資産税は課税標準が6分の1になります。二世帯住宅の場合は要件を満たせば、2戸分として控除を受けることができます。
新築住宅については、新築後3~7年間、世帯ごとに120㎡までの居住部分に相当する固定資産税額が2分の1になります。二世帯住宅の場合は要件を満たせば、同じく2戸分として控除を受けることができます。
ただし、このような税制面でのメリットを活用する場合は、住宅を設計する段階から、課税の主体である市区町村に二世帯住宅と認定してもらえる住まいの計画を作ることが重要なポイントになります。
この他にも、水まわりなどの設備を独立して作った二世帯住宅の場合には、賃貸併用住宅へのリフォームも容易です。また、独立性の高い空間を作っておけば、店舗や教室として利用しやすくなります。
これからは、少子高齢化、世代間介護の問題はより重みを増していきます。その中で、親の世帯、子どもの世帯のライフスタイルも時代に合わせて変わっていくと思われます。
この機会に、二世帯住宅の検討も含めて、親子二世帯さらには孫までのライフプランを家族で考えてみてはいかがでしょうか。