住宅ローンを借りる際に気になることは、いくらまで借りられるかということではないでしょうか。借入可能なおおよその金額を出してみましょう。
家づくりのお金のはなし
住宅ローンと
返済計画
- 04適切な借入額は?
- 05住宅ローンの基礎知識
- 06【フラット35】とは
- 07住宅ローン控除の仕組み
04適切な借入額は?
住宅ローンはいくらまで借りられるの?
住宅ローン借入額および年間返済額の上限
住宅ローン借入額の上限は金融機関によって異なります。【フラット35】は、8,000万円が上限となっています。
年間返済額の上限を決定するにあたり、一般的に、金融機関では、税込年収に占めるローンの総返済負担率の上限が定められています。総返済負担率は、年収の25%~35%以内としている金融機関が多く、【フラット35】の場合、年収400万円未満で30%、400万円以上で35%までとなっています。
マイカーなど住宅ローン以外のローンがある場合には、これらのローンの年間返済額も含めて、総返済負担率の上限に収める必要があるため注意が必要です。マイカーなど他のローンがある場合には、年間返済額を調べておく必要があります。
借入可能額の計算
毎月返済額からローンの借入可能額を計算することができます。
- 以下の「借入額1,000万円あたりの返済額早見表」で、まず金利と返済期間を選びます。
- 金利2%で返済期間35年の場合、借入額1,000万円あたりの毎月払の返済額は33,126円です。
- 毎月返済額が15万円の場合、借入可能額は、15万円÷33,126円×1,000万円=4,528万円となります。
金利が3%に上がると、借入可能額は3,898万円となり、2%の場合と比較して630万円減ることになります。
借入額1,000万円あたりの返済額早見表(元利均等返済)
いくらなら無理なく返せるか?
住宅ローンを借りる際に、いくらまで借りられるかを把握することは大切ですが、いくらなら無理なく返せるかも気にすることが大切です。
無理なく返せる額の目安
一般的に、住宅ローンは年収の5倍程度(返済負担率20%程度)で借りることが目安といわれていますが、住宅金融支援機構による調査では、全国平均は年収の7倍程度となっています。年収の7倍といっても、各世帯の事情により状況は異なります。無理なく返せる額の目安としては、現在支払っている家賃、マイホームのための貯蓄額、生命保険の見直しなどによる家計節約分、戸建て購入で不要になる駐車場代などを足し合わせた金額となります。
また、住宅ローンを無理なく返済するためのポイントとして、できるだけ早く住宅を購入し、ローンを組むことにより、返済期間を長く確保することができ、毎月の返済額を減らせることにつながります。
個別のキャッシュフロー表の作成がお勧め
同じ年収でも家族構成の違いや、職業、車の有無、ライフスタイルなどにより、ローン返済にどの程度の金額を回せるか異なってきます。また、住宅ローンは長期にわたるため、その後の生活に大きな変化が生じる可能性もあります。その上で、毎年発生する収入・支出および子どもの入学や車の購入など各ライフイベントで発生する支出などから、将来の収支状況や貯蓄状況を予想するキャッシュフロー表を作成すると、住宅ローンを本当に無理なく返済できるか確認できます。
ファイナンシャルプランナーなどの専門家に、キャッシュフロー表を作成してもらい、アドバイスをもらうことも選択肢の1つになるでしょう。